「時が滲む朝」を読む!
2008年08月14日(木)
毀誉褒貶相半ばすると聞いていたが、読んでみて「なるほど」と思う。
戦前の小説に見かける気恥ずかしくなるような比喩や陳腐な表現、「文句を零す」「パートしてきた」等々日本語表現として首を傾げる個所はいくつかある。
小説としての構成に不満はあるし、文章テクニックもお世辞にも優れているとは言えない。
しかし、文章に勢いがある。
近来の芥川賞受賞作でこれほど読ませる作品はなかったのではないか。
そしてなにより、何が書きたいのか、何を表現したいのかがヒシヒシと伝わってくる。
学生運動を先導した咎により、妻子を本国に残したままフランスに亡命した大学教授の息子が父親に宛てた手紙が切ない。
「妻も息子も顧みることが出来ない、そんな人は国を愛せるのだろうか」・・・
天安門事件への関わりとその後の挫折人生は、自分より一つ前の世代を思い起こさせる。
自分は学生運動とは無縁だし、ノンポリとして学生時代を過ごしてきたが、主人公のような生き方に憧れていたのかもしれない。
戦前の小説に見かける気恥ずかしくなるような比喩や陳腐な表現、「文句を零す」「パートしてきた」等々日本語表現として首を傾げる個所はいくつかある。
小説としての構成に不満はあるし、文章テクニックもお世辞にも優れているとは言えない。
しかし、文章に勢いがある。
近来の芥川賞受賞作でこれほど読ませる作品はなかったのではないか。
そしてなにより、何が書きたいのか、何を表現したいのかがヒシヒシと伝わってくる。
学生運動を先導した咎により、妻子を本国に残したままフランスに亡命した大学教授の息子が父親に宛てた手紙が切ない。
「妻も息子も顧みることが出来ない、そんな人は国を愛せるのだろうか」・・・
天安門事件への関わりとその後の挫折人生は、自分より一つ前の世代を思い起こさせる。
自分は学生運動とは無縁だし、ノンポリとして学生時代を過ごしてきたが、主人公のような生き方に憧れていたのかもしれない。

