ハラハラと
君に降った
桃色の雨
あの頃は
こんな日が来るなんて
考えるはずもなくて
繋いだ手を
離すなんて
想うはずもなくて
『さよぅなら』
僕は ひとり
桃色の 雨の中。
『手』
俯き泣く君を見て
僕は君の手の甲を親指で撫でる
この手を離してしまえば
僕等は
別々の道を歩いてく
わかっている事はそれだけ
僕が君を嫌いになったわけではない
君が僕を嫌いになったわけではない
ただ何となく
ただ少しづつ
お互いの関係が
ダメになっていった
すれ違えば
すれ違うほど
僕等の心は離れて行く
この手よりも先に離れたのは
お互いの心だった
『終にしよ…』
そう言ったのは僕
『うん』
一言頷いたのは君
きっと僕が言わなくっても
君が言ってい
離れた心は戻ることはない
今、繋がっているのはこの手だけ
泣いている君が
僕の手をゆっくり振りほどいたのは別れの合図
『さようなら』は言わない『ありがとう』と言う
手に残った温もりが消えてしまっても
君を忘れはしないだろう
知らずにいられたら
幸せだった・・・
いつの日かまた出逢える事
いつの日か想いが伝わる事
いつの日か愛し合える事・・・
そう・・・
夢を見る事くらいできた・・・
もう二度と逢えない事
想いはぜったいに伝わらない事
愛し合う事も
その瞳を見つめる事さえも
もう二度とぜったいにありえない事と
今日知らされた・・・
冷たくなったその手を握り締め
耳元にそっと花を置く・・・
降りしきる桜の花びらは
あの日の雪のよう・・・
「さよなら」と言えない私に
春はもう来ない
流れる涙をぬぐってくれた
暖かい手は
もう
どこにもない出会い・・・。