蜂蜜(ハチミツ)

2007年11月11日(日)
蜂蜜(ハチミツ)

 蜂蜜は、蜜蜂(働き蜂)が花蜜を採集し、大顎腺から分泌する酵素(α−グルコシターゼ)の作用によってそれを変化させ、熟成させたものである。花蜜にはショ糖が5〜40%含まれ、このショ糖が花蜜の甘さを形成しているが、蜜蜂の酵素はショ糖を分解してブドウ糖と果糖の混合液に変える。この混合液が蜂蜜である。

 蜂蜜の成分をみると、水分20%、ブドウ糖40%、果糖40%である。甘さは花蜜に比べて格段に強い。その理由の一つには、果糖はショ糖に比べ約5倍の甘みを持っていること、もう一つは水分が少なく、糖分が濃くなっていることだ。花蜜は普通の水よりも比重が重いくらいで、蜜蜂が巣に持ってきたときには約1.1に濃縮された状態にある。これをさらに働き蜂は蜜房に自らの羽で風を送ることによって1.33〜1.5という非常に高い濃度に濃縮してしまう。同時に、もう一つの酵素グルコースオキシターゼの作用で、ブドウ糖が低phのグルコン酸に変わり、そのとき過酸化水素が発生するが、それらがこの濃度の高さとともに殺菌作用ともなって、理想的保存状態が保たれるわけである。

 果糖は甘さの原因であるとともに、蜂蜜の有効性を示すものである。ショ糖(砂糖も同じもの)は体内で一度分解しなければ吸収されないが、果糖はそのまま吸収され、エネルギー源となる。デンプンやショ糖など炭水化物は順々に消化され、やがて果糖類とブドウ糖に分解されエネルギーとなるのであるが、この消化・分解の過程を経ずエネルギー化できる果糖は、疲労回復等に有効で貴重な即効的栄養源である。

 そのほか栄養成分も、たんぱく質、ミネラル、ビタミン類をバランスよく含み、かつ酵素や花粉体、アセチルコリン、抗生物質なども含有し、全体として栄養価の高いものとなっている。

 蜂蜜は果糖を中心とした総合的な栄養食品で、下記に列挙するような多くの効果を発揮する。

 @疲労回復効果。ブドウ糖、果糖には栄養増進、強心、利心、利尿、解毒などの作用があり、糖類の中で最も早く吸収されるため、尿酸の分解作用とともに、疲労回復に役立つ。A乳幼児の栄養。砂糖のように体内のカルシウムを損なわず、胃腸に負担をかけずに吸収されるので、骨や歯の発育に良い。また、腸内の細菌を防ぐ、ビフィズス菌を繁殖させる力が強く、乳幼児の栄養として最適。B生活習慣病に有効。蜂蜜中のミネラルは、コレステロールを除き、血液をアルカリ性に保ち、内臓の働きを活発にし、心臓病などに有効性を発揮する。さらに肥満防止、脳卒中、貧血、前立腺肥大の予防効果もあり、不眠症、頭痛、神経痛などによく効く、ガンや潰瘍の進行を防ぐ効果も期待されている。豊富なビタミンB群、パントテン酸の作用で老化防止、美容効果も高い。

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花粉

2007年11月09日(金)
花粉

 ポーレンとも言う。ミツバチが集めた花粉を原料にしてつくるミツバチ花粉(ビー・ポーレン)と、花粉を水やエタノールで抽出・濃縮してつくる花粉エキスがある。

 ミツバチ花粉は、ミツバチが花蜜と一緒に集めた花粉に体内の酵素が加わったもので、働き蜂はこれを食べることでローヤルゼリーを分泌することができる。組成は糖類が約40%、タンパク質が約35%(その内、半分か吸収されやすい遊離アミノ酸)で、ほかにビタミンA、B1、B2、B6、C、E、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、さらにミネラルとしてはカリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、珪素などと豊富である。そのためヨーロッパではパーフェクトフーズ(完全な食品)とも呼ばれている。

 生物学者のニコライ・ティシティンが長寿で知られるコーサカスのグルジア族を調査し、100歳以上の大多数が養蜂家で、花粉の混ざったハチミツ原液(精製した残滓)を常食していることが明らかにされたことから、各国で効能の研究が行われるようになった。フランスの科学者レミー・ショーバンは早くも1957年に、@整腸作用(便秘や下痢の改善)、A血中ヘモグロビンの増加(貧血に有効)、B滋養と体力回復、C精神安定、D副作用なし、と臨床試験の結果を発表している。やがて多くの研究者によって、花粉食品には抗生物質的なものやホルモン様成分、成長促進物質などが含有されていることが明らかにされていったが、なかでもとりわけ目立つのは前立腺肥大に対する効果であった。

 1959年に始めて研究成果を明らかにしたのはスウェーデンのエリック・ウプマルク(ウプサラ大学)で、5年間に及ぶクロロマイセチン(抗生物質)の大量投与でも無効だった前立腺肥大の患者に花粉を投与し、奇跡的な回復をみたのである。62年には同国の医師ゴスタ・リンダーが前立腺の感染症にも顕著な効果があったと発表した。その後、ドイツやアメリカの医学会でも同様の成果が明らかにされるとともに、単に排尿困難、激痛、頻尿といった症状の改善にとどまらず、前立腺疾患が原因の性欲減退、インポテンツの改善効果が次々に報告された。スウェーデンでは早くから花粉が栄養剤・感冒剤・強壮剤として用いられてきたが、前立腺肥大の治療薬として花粉だけを使った薬剤も開発されて、これはわが国でも使われている。

 中国では陳恕仁(広州軍区軍医学校臨床研究室)らのグループが破砕処理した花粉(細胞壁を破砕して成分を浸出しやすくしたもの)を用いて、前立腺炎ないしそのための不妊症の患者423例を他の薬剤は一切使わずに治療した結果、27%が治癒(妊娠)、54%が肥大・炎症の快癒と自覚症状の消失、11%が好転、無効は僅か8%であったと報告し、「植物の精子に当たる花粉の成分が人間の精子の成分に転換されるのではないか」と述べている。こうした顕著な効果は花粉全体の作用であるが、特に含有成分のマグネシウムと亜鉛に着目した研究が欧米に多い。どちらも健全な前立腺や精液に比して、患者のそれは大幅に減少していることが明らかにされており、この欠乏が前立腺ガンの危険に結びつくことが指摘されている。

 花粉を原料にした健康食品はミツバチ花粉食品、花粉エキス末食品などがあり、(財)日本健康栄養食品協会の「花粉食品規格基準」(1991年9月公示、93年7月一部改正)では、ミツバチ花粉・ミツバチ花粉食品・ミツバチ花粉加工食品・花粉エキス末、花粉エキス末含有食品について定義されている。

Posted by しょう at 09:23  / 健康食品  / この記事の詳細
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