名ばかり管理職
先日、NHKで”名ばかり管理職”をテーマにした番組を少し観ることが出来た。管理職って何だろうと考えさせられてしまう。何を持って管理職というのか。管理職になるメリットは何か。管理職にさせるメリットは何か。会社ごとによって事情は違うだろうし、目的も違う。そんな中で、企業の管理職の存在を考えさせられる。
大辞泉では、「官公庁・企業・学校などで、管理または監督の任にある職。また、その任にある人。」と書かれている。
そもそも、経営者は、労働者ではないという定義がある。つまり、経営者には残業という概念がない。経営者は、各種労働法で守られない。これが、前提となる。
ある企業では、課長職以上が管理職となる場合もあるし、別の企業では取締役からが管理職扱いになるケースもある。何を持って管理職となるかは不透明なのである。
問題になる管理職は残業代を出さなくて良いというのはなぜだろう。労働基準法は職場で守るべき労働時間や休日などの基準を規定していますが、同時に四一条で、「監督若しくは管理の地位にある者」には、これらの規定を適用しないとしています。中間管理職はこの「管理監督者」にあたる、というのが、残業手当を支払わない企業のいい分になっているようなのです。
つまり、管理者は、経営者と同様に労働者ではないというスタンスと言うわけです。
管理者の定義ですが、厚生労働省の1988年の通達では、管理監督者とは「一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者」「名称にとらわれず実態に即して判断すべきもの」(労働省基発第一五〇号)とあり、肩書きではなく実態が管理職に値するかを問題するとなっています。
労働組合法では、「役員、雇入、解雇、昇進または異動に関し権限を持つ監督的地位にある労働者、使用者の労働関係について機密の事項に接する監督的地位にある労働者、その他使用者の利益を代表する者など」は組合に加入できないとされています。
経営者と一体的な立場とは、どんな立場なのでしょう?
1.経営方針の決定に参画し、労務管理上の指揮権限を有しているか?
部下の人事考課権限を有するか、部門の統括的立場にあるかどうか
2.出退勤について厳格な規制を受けず自己の勤務時間に自由裁量を有する地位にあるか
3.職務の重要性に見合う役職手当が支給されているか、賞与は優遇されているか
の3つが満たされているかがポイントとされています。NHKの番組でも、同様な基準で臨検のシーンがありました。
しかし、これも記述や基準があいまいです。
企業側は、管理職に認定するだけで(肩書きを付与するだけで)、残業代をカットできると考えます。名ばかり管理職の人は、文句も苦情もできないまま従わなければならない状況も多い。肩書きの名誉で充当してしまう人もいるようです。
とはいえ、本来の管理職の立場で働く人にとっては、実は勤務条件を自由に決められることは有難いものともいえます。名ばかり管理職と位置付けられてしまい、労働時間に縛られてしまうと、家に持ち帰ったり、外に情報を持ち出そうとしてしまうため、情報事故のリスクが高くなるということも考えられます。
実際、小生もいつでも、何処でも仕事が出来る環境を作っています。これが、制約されると、ビジネスができなくなることにつながってしまいます。
ビジネスを作る人が管理職で、ビジネスを実行する人が労働者とも言えるかもしれません。ビジネスを作る人にとって、”時間”は貴重な武器でもあります。
重要なのは、仕事の内容も進め方も報酬も全てを含んで、納得しているか、納得させられているかが重要なのだと思う。どこかで歪や無理強いをしているから”名ばかり管理職”と呼ばれてしまう。
人を集めなければビジネスは大きくならない、人が集まれば問題が生じる。この問題をクリアしてこそ、ビジネスが成長すると感じます。


コメントありがとうございます。
管理職。概念が難しいですね。何を管理し、そのためにどんな権限や責任があるのか。
このあたりが、不明確なので問題になるのではないかとも思います。
貴重なご意見ありがとうございます。