東京ウィメンズプラザで行われた映画『めぐる』の完成上映会へ行ってきました。
一度は絶えたという「木版染め」という、インドより伝来した最古の染色技法を独自に研究を重ねて現代に復活させた
藤本義和さんという職人さんのドキュメンタリー映画です。
映画では、「木版染め」の行程の一部始終を追いながら、「職人という生き方」を描いています。美しい映像と音の使い方が印象的でした。この映画を見るために1日費やして東京に出かけてよかったと思いました。
この映画の前に、『きゅう漆』というタイトルの映像が上映されました。こちらは「曲輪造」の職人さんを描いた映像ですが、この作品の冒頭で、主人公の
大西勲さんがつぶやく「良い仕事をする人っていうのは、隠れて仕事しているんじゃなかと…」という言葉が、どちらの作品をも象徴しているような気がしました。
おふたりとも自身を「職人」と位置づけ、「物づくりが全て」という姿勢を貫いています。名工と呼ばれたり「人間国宝」という肩書きを持つことは、物づくりや人の立ち居振る舞いにも影響を与えるのではないかと感じるのですが、どちらもそういうことと自分とは関係ないと思っているように、気の遠くなるような作業をコツコツを積み上げていきます。お話の仕方からも、尊大さとか傲慢さはみじんも感じさせず、まさに「謙虚」さがにじみ出ていました。
仕事に対して、人に対して、謙虚に実直に向き合う姿勢を、見習わなければと、そう思います。
大西さんが木を削る音、藤本さん親子が木版を反物に押す音、このような永遠に続くかと思われる音の中に、人間の生き方があるような気がしました。
完成上映会は30日夜にも、同じ場所で開催されます。
また、11月からは、UPLINKでのロードショーも決定している模様です。
詳しくは、
映画「めぐる」公式サイトに掲載してあります。