センサーの話題をもう一つ。印刷の仕事は、紙に一枚一枚インキを乗せる事なのですが、給紙する際、静電気などで2枚くっついてしまう事があります。そうすると印刷されない白紙が製品に混入したり、最悪の場合、印刷機械を壊してしまう事になります。
そこで、印刷ユニットに入る前に、紙が一枚ずつ供給されているかをセンサーでチェックします。一般には通過する紙の厚みを測定します。
昔は機械式のセンサーでした。最初に紙1枚の厚みをセットします。2枚通ると、マイクロスイッチが押されて機械が停止する仕組みです。薄い紙になると1枚の場合と2枚の厚み差が微妙なのでスイッチがうまく入らなくて、事故が発生します。
これに対して光学センサーは、光の変化量を測定する事で紙の厚みを測定します。汚れや埃による影響を受けるので常にセンサー部分の掃除が必要です。
精度が高く、初期セットも楽なので大抵はこのタイプのセンサーが設置されています。
ところが、厚みの異なる紙を混入して給紙したい場合があります。この場合、都度通過する紙の厚みが変わるので、上記のセンサー方式では上手く機能しません。
そんな時には超音波センサーを使用します。ピエゾ素子で超音波を発生させ、対象物で反射された音波が戻ってくるまでの時間を計測します。
2枚が重なって給紙されると、その空隙で戻ってくる時間がずれる為、検知出来るのです。
イルカやコウモリと一緒ですね。このセンサーの超音波周波数は400kHz程度です。
ちなみに人が聴くことの出来る音(可聴範囲)はおよそ20Hzから20kHzですから、無茶苦茶高くて、人間には聞こえない音波という世界です。
このセンサーは、書類などをPDFなどの電子データに置き換えるドギュメントスキャナという装置にも装備されています。
厚さの異なる用紙を混在搬送させても、ダブルフィード(用紙2枚送り)されてしまう用紙を検知する事が出来るのです。2枚送り防止だけでも、これらのセンサーからコストパフォーマンスを考えて選択する必要があります。