工場には、荷札製造装置があります。特別に改造してありますが、送り状のような複写伝票にアルミパッチを貼って針金を通す事が出来ます。連続伝票にパッチを貼る機械もあるのですが、見ていて楽しいのは写真の機械です。
先にACサーボモーターの記事をUPしましたが、この荷札製造装置では、機械カム軸駆動の美しさを見る事が出来ます。
アルミテープを打ち抜いて両面から貼り付け、同時にセンターに穴を開ける(写真@)。
針金を一定の長さに切って挿入し、真ん中から捻って綴じていく(写真A)。
一定の間隔で伝票を送り、正確に所定の位置にセットして行くこれらの動作は全て機械カムで実現されています。メカニズム設計の基礎となるカムやリンク機構、慣性を考慮した動力系など、とてもいい勉強になります。
この機械を見ていると本当に飽きる事がありません。これらの複雑な動きを実現する為に、機械メーカーの人が、ありとあらゆる知恵を絞り出した姿が透けて見えてきます。
最近は、機械カムによる動作を、サーボ制御による電子カムへ置き換える事が盛んです。機械カム駆動式に比べ構造がシンプルで故障が少ないのが特徴なのです。
確かにACサーボによる多軸電子カムを利用すれば、機械カムでは到底実現出来ない複雑な動作を、プログラムひとつで実現する事が出来ます。
しかし、見たままに動くこの機械カムは、人間味あふれると言うか愛おしくなってしいます。丁度、クォーツの時計を見ているよりゼンマイで動く機械式時計を見ている方が楽しいようなものです。
給油などのメインテナンスを怠ると直ぐに悲鳴をあげるし、何年か酷使しているとあちこちがすり減ってオーバーホールしなきゃならないのも人間臭くって好きです。今も見てきたら頑張って働いていました。
「張り切って荷札作ってまっせ」 ・・・どこかから機械の声が聞こえてくるようです。