[東京 13日 ロイター] 来週の外為市場でも、ドルは底堅い展開が続くと予想する声が多い。大阪で開催される主要8カ国(G8)財務相会合は米当局の意向を反映し、各国が水面下で一定程度のドル高を受け入れる可能性が指摘されているが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を翌週に控え、米住宅指標や米系金融機関の決算など一段のドル買いを進めるためのハードルは依然として多い。
予想レンジはドル/円が107.00―109.00円、ユーロ/ドルが1.5300―1.5600ドル。
<FOMCにらみ指標・決算に視線集中>
G8財務相会合では声明文に為替への言及はないが、最近の米当局の意向を反映する形で、水面下で欧州各国も一定程度のドル高で合意するとの見方が大勢。週明け以降もドルは底堅い展開を予想する声が多い。ただ、13日までにドル/円はすでに108円台と3カ月半ぶり高値へ上昇。市場筋によると、米フェデラルファンド(FF)金利先物は年内に0.25%の利上げが3回行われる可能性をほぼ織り込む水準まで売られるなど、ドル上昇には短期的な過熱感を指摘する声も出ている。6月24―25日に開催される米FOMCを控え、16日の6月NY州製造業業況指数や6月米住宅建設業者指数、17日の5月米住宅着工件数、5月米卸売物価指数、5月米鉱工業生産、18日の6月米フィラデルフィア地区連銀業況指数などを通じ、一段のドル買いの可能性を見極める動きとなりそうだ。
12日海外市場の取引では、米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが最高財務責任者(CFO)の降格を発表するとともに同社株価が下落したタイミングでドル/円が売られるなど、市場では引き続き金融機関の業績に対する関心も強い。16日にはリーマン、17日に米ゴールドマン・サックス、18日に米モルガン・スタンレーが第2四半期の決算を発表する。欧州では17日にフランスの金融大手パリバが決算を発表する。
G8後の要人発言も注目だ。発言を通じて米当局のドル高誘導姿勢に変化はないか、引き続きインフレへの警戒感を前面に押し出すかなどが注目点となりそうだ。16日にはバーナンキ米FRB議長が上院財政委員会の会合で「ヘルスケアと米国の経済競争力」について、ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁が経済見通しについてそれぞれ講演するほか、18日にはイエレン米サンフランシスコ地区連銀総裁が同地区連銀主催の会合であいさつに立つ。
<ユーロ圏の為替めぐる発言や英経済政策演説、豪中銀議事録など>
16日には韓国でアジア欧州会議(ASEM)財務相会合が開催される。G8声明やその後の記者会見を経て週明け以降の為替相場の値動きが激しくなれば、その後の値動きを踏まえた各国当局の発言内容には再び関心が集まりやすい。欧州では19日から20日にかけて欧州連合(EU)首脳会議が行われる。
そのほか、17日の豪準備銀行(中央銀行)の議事録公表や5月英消費者物価指数、6月独景気期待指数(ZEW)、18日の6月英金融政策委員会議事録の公表、ダーリング英財務相とブラウン首相の経済政策演説、19日の5月英小売売上高、20日の5月独生産者物価指数などがユーロや英ポンド、豪ドルなど主要通貨の注目材料となりそうだ。
(ロイター日本語ニュース 基太村真司)