あなたの会社の状態も確認してみてください。
◎ 会議やミーティングの場で発言が少ない
◎ マイナスのフィードバック(問題点)があがってこない
◎ 部門間に壁があり、助け合う体制ができていない
◎ 改革や組織編制をしても社員の参加度が低い
◎ 挨拶がない(黙って出社し、黙って帰る)社員が多い
もし、このような状態になっているならば、次のような「企業の病」にかかっている可能性があります。
◎ 形骸化、マンネリ化
◎ 変化を拒む保守的
◎ ことなかれ主義=問題放置体質、個人主義
前の回で、人はどちらかと言えば「変化」よりも「安定」や「秩序」を好む傾向があると書きましたが、これは会社組織にも当てはまります。一度、形ができあがってしまうと、それを守ろうとする力が働きます。これは自然なことなのですが、度が過ぎると組織に悪い影響を与えます。この病は、会社のイノベーション機会を奪い取り、成長を妨げ、競争力を低下させていきます。「安定」というものは願えば願うほど、遠ざかっていくものだと私は思います。環境に合わせて自分を適合=変化させていくからこそ、「安定」が得られるのではないでしょうか。
個人の場合、メンタルブロックという成長を阻む要因があります。しかし、組織の場合、さらに社会通念や業界内、企業内の常識といったソーシャルブロック(多くの人が「当たり前」と信じている事柄)が加わってきますから、この状態からブレイクスルーするのはとても骨の折れることです。
コミュニケーションの活発な職場は、傾向として秩序よりも変化(成長)を好みます。そもそも企業活動というのは問題解決=変化の繰り返しによって成り立つものではないでしょうか。「問題」とは、”あるべき姿=理想=目標”と”現状”のギャップと定義づけします。目標の利益と実際の利益のギャップを埋めるために、目標のシェアと現在のシェアのギャップを埋めるために、お客さまのニーズと自社が提供できる製品やサービスのギャップを埋めるために、私たちは日々創意工夫をし、今の自分達を超えようと努力します。
目標が低ければそれほど努力はいりませんが、成長も小さくなります。常に理想を高く掲げて、現状とのギャップを埋める活動を繰り返すことこそが、企業活動の成長につながるのだと私は思います。
勢いのある会社では、次のようなコミュニケーションが日々なされていきます。手段ではなく目的を重要視した自由な議論です。
◎ 問題を放置せずに議論しあう(問題解決・理想実現のための議論)
◎ 議論した結果を行動に移し結果について議論(評価)しあう
では、形骸化した組織にメスを入れるために、コミュニケーションはどのような役割を担っているのか考えてみましょう。
組織を変えるためには、経営方針、戦略、事業計画、業務プロセス、そして各種制度などを見直ししていきます。しかしどんなに、これらのものを見直しし刷新したとしても、これだけははっきりと言えます。
それは、
◎
社員の行動が変わらなければ改革は失敗する
ということです。
どれほど素晴らしい戦略や仕組みがあっても、社員一人ひとりの行動が変わらなければ、それらは機能しないでしょう。
「コミュニケーションのメカニズム」に組織変革のケースを当てはめてみましょう。まず会社を変革したい(理想に近づけたい)という目的があります。その目的を達成するために、相手(社員や関係者)に伝えるという作業が発生します。ここで勘違いしてはいけないのは、「伝える」ことが目的ではない、ということです。手段です。目的は、「会社の目的達成のために、社員の行動を変えてもらう」ことのはずです。けれども、多くの人が「言ったのから伝わっている」「社員は解かっているはず」と思い込んで、自分のすべきことが終わったような錯覚をしてしまいがちです。そして、後になって「あのとき、言っておいたじゃないか!」と憤慨しても、それは、あなたの手段が間違っていたために、目的を達成できなかっただけなのです。
やま