偉業を成し遂げようとするときに、「しょっぱな」から道を誤ると成功から大きく遠ざかることになります。このシナリオでは、「社員を巻き込む」ことが、最終目標達成の道のりにおける小さな一歩となるでしょう。
まずは、目標管理制度の主目的を社員の成長と組織パフォーマンスの向上におき、評価制度との連動は副次的なものとして扱うほうが良いでしょう。社員の「参加意識」を損ねないためです。
そして、目標設定に入ります。もちろん会社の目標と戦略の策定が先です。これについては、ここでは触れないことにします。
社員の目標は、「会社のゴールに向かうもの=戦略に基づくもの」で、なおかつ「社員自身が魅力的だと感じるもの」、この両方を満足させるように設定します。
前者は上司が判断できますが、後者は上司が判断できないものです。だから、目標は上司と部下の共同作業で設定することが大切になります。もっと言えば、社員目線で立てた目標でなければ、けっして社員の(本当の)目標にはなりません。そのことを心得ておく必要があるでしょう。
「うまく人を巻き込む」ためのコツは、相手に「興味」や「関心」を持たせることだと、「
【第52回】〜うまく人を巻き込む」で書きました。目標設定においてもそうです。上司の仕事は、まさに、社員が「興味」や「関心」を持てるような目標を共に探すことと言えます。
「興味」や「関心」は人によってことなるでしょう。それゆえに、一人ひとりの目標設定に上司が関わり、納得感のある目標を設定することは、結構なエネルギーを要するものです。だからといって、ここで手抜きをすると、「社員を巻き込む」ことに失敗してしまいます。上司にとっては、相手は大勢でしょうが、部下にとっては、上司は一人なのです。一人ひとりに真剣に向き合うことが肝要です。
もう一つ、部下の目標を達成することは自分の役割だと心得ましょう。目標を設定すれば、後は評価するだけ、という考え方ではいけません。達成できなかったのは自分の指導が足りないためだと認識するべきです。上司がそのような認識を持っていると、部下は安心して目標達成にチャレンジすることができるでしょう。
次回では、目標設定のポイントに踏み込んでいきます。
やま