客観的視点で課題探す

2008年09月30日(火)

昨日の続きで 「情報整理しビジョンを描く」後半部分を紹介いたします。


“クリエーティブをひとつまみ”はアートディレクター佐藤可士和氏が日経産業新聞に掲載されているコラムです。


以下、コラム本文


ビジョンを導く整理術。これは、拙著「佐藤可士和の超整理術」(日本経済出版社)に詳しく書いていますが、端的に表現すると、クライアントを「問診」して情報を引き出し、その情報同士の因果関係を明確にすることです。

情報に優先順位を付けた上で、対処すべき課題を見つけ出していきます。


そこで重要なのがビジョンを探るための「視点」です。

なぜ企業が私のような第三者に商品企画やブランドの立ち上げを依頼するのか、その説明にもなるでしょう。


クライアントは当然、その業界の知識は豊富ですし、自分たちのことも一番よく分かっているでしょう。ただ、自分たちだけでは分からないことがあるのも事実です。

人間であれば、自分の姿は鏡越しにしか見れません。

本当の自分を客観的に見ることができるのは、あくまで第三者なのです外から冷静に見る目を、私に求めているのです。


山を登ろうとしてふもとの森をさまよっているクライアントに、登るべき山を指摘し、案内してあげる。その「道先案内人」アートディレクターなのです。


森の中で方向感覚を失っているのであれば、木の上に登り「視点」を切り替え、頂上の方向を見つけ出す。視点をどこに固定するかで、情報を整理し、課題を発見する効率が大きく向上するのです。


情報を整理し対処すべき課題をあぶり出す。

そしてしっかりしたビジョンを組み立ててこそ、デザインが生きるのです。次回、私が実際に手がけたプロジェクトを例に整理術の実践方法を伝えましょう。



以上です。


明日に続けます。









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情報整理しビジョンを描く

2008年09月29日(月)

アートディレクター佐藤 可士和氏の“クリーティブをひとつまみ”を8月20日から更新していなかったので今日はこれを紹介させていただきます。


「クリエーティブをひとつまみ」は日経産業新聞に掲載されている佐藤 可士和氏のコラムです。


以下、本文


アートディレクターに商品企画やブランドの立ち上げを頼む。そうすると、マジシャンみたいにいろんなアイデアを生み出してくれる。そんなふうに考えている人も多いのではないでしょうか。

当然センスが左右するところもありますが、大部分は論理的に思考して、最善のアイデアを構築しているのです。


デザインとは表現することである一方、クライアントや社会の問題を解決する手段です。私が手がけた仕事は、必ずなんらかの表現になって世の中に出ます。


表現は「表に現れる」と書くように直接消費者の接点になる部分で、非常に強い影響力を持つことは確かです。

広告や商品デザインを見るときついその表現だけに目が向きがちですが、実はその表現を支える論理的な構造がしっかりしていないと、うまく伝えたいことが伝えられない結果になるのです。


家に例えましょう。

どんな斬新な内装や外装のデザインであっても、柱や梁(はり)といった構造体がしっかりしていなくては、長く利用してもらえる快適な住宅にはなりません。

デザインも同様で、クライアントの情報を一度整理して、表現の土台となる論理的な構造を組み立てます。

その上で内装や外装を施す。つまり具体的なビジュアルを考えるのです。


企業の商品やブランドイメージなどをつくる場合、最も重要なことは「ビジョン」です。ビジョンとはクライアントが真に到達したいと望んでいること。

それはクライアント潜在的に秘めているものが最大限に発揮された状態とも言えます。


以上。


後半部分は明日に続けます。





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原理原則の人間学

2008年09月28日(日)

昨日に引き続いての土、日雑感です。

今日は人間力と言いますか、上に立つ者が身に付けておかなければいけない魅力ということについて伊藤 肇「喜怒哀楽の人間学」を皆さんと一緒にみていきましょう。(この本は昭和53年に書かれています)


以下、本文


帝王学の三つの柱


「上に立てば立つほど、魅力をもたねばならぬ」と書いたが、その頂点は帝王である。したがって、帝王なる者は最高の魅力、「深沈厚重なるは第一等の資質」を身につけなければならない。


それにはどうすればよいか。

中国五千年の歴史は、さまざまな体験のなかから「帝王学」という叡智を結晶させた。

「帝王学」などというと、「保守反動の塊」みたいに思うむきもあるかもしれない。

しかし、それはとんでもない思い違いで、要するに上に立つ者が身につけておらねばならない学問」のことである。

最初に説明した「人間学」といいかえてもいいのである。


この「帝王学」には三つの柱がある。


第一に、原理原則を教えてもらう師をもつこと。

第二に、直言してくれる側近をもつこと。

第三に、幕賓(ばくひん)(パーソナル・アドバイザー)をもつこと。


第一の「原理原則を教えてもらう師」の「原理原則」とは何か?

昔は通用したが、今は通用しない、というのは原理原則ではない。

原理原則とは、何時いかなる時代においても、いかなる場所においても通用するのが原理原則の原理原則たる所以である。


何か、ある原理をたてたが、それにあてはまらない矛盾が生じた時、「何ごとにも例外はつきものさ」といってすましている学者がいるが、こんなのはプロの学者とはいえない。


原理原則には例外はないのである。


アルキメデスは風呂にはいっているとき、すべての物体は、この物体が排除した水の目方だけ軽くなるという、いわゆる「アルキメデスの原理」を発見したが、もし、この原理に例外があったら、それはもう無茶苦茶になってしまう。


それだけに原理原則を知り、それを実践することは非常に厳しいものがある



以上です。





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「深沈厚重」と「木鶏」

2008年09月27日(土)

昨今は些か才走った小賢しい人間が多い様にも思われます。もう少しドシッとした存在感と人間としての迫力があっても良い様に感じています。


そこで今日は人間の器量について伊藤 肇「喜怒哀楽の人間学」を皆さんと一緒に見ていきましょう(この本は昭和53年に書かれています)


以下、本文


「深沈厚重」「木鶏」


はじめから「深沈厚重」の魅力など身につくものではない。やはり、牛尾治朗のように挫折し、傷つき、さまざまな人生の紆余曲折を経て成長していくのである。


「荘子」(そうじ)に出てくる「木鶏」の寓話がいい。


紀省子(きせいし)、王ノ為ニ闘鶏ヲ養ウ。十日ニシテ而ウシテ問ウ。

「鶏、巳(よ)キカ」ト。

曰ク「未ダシ。方(まさ)ニ虚?(きょきょう)ニシテ而ウシテ気ヲ恃(たの)ム」ト。


十日ニシテ叉問ウ。曰ク「未ダシ、猶(なお)、疾視(しつし)シテ而ウシテ気ヲ盛ンニス」ト。


十日ニシテ叉問ウ。曰ク「幾(ちか)シ。鶏、鳴クモノアリトイエドモ、己(すで)ニ変ズルコトナシ。之(これ)ヲ望ムニ木鶏(もっけい)ニ似タリ。其ノ徳全シ。異鶏、敢テ応ズルモノ無ク、反(かえ)ツテ去ラム」ト。


昔、紀省子という闘鶏を飼育する名人が王のために一羽のすぐれた鶏を育てていた。十日ばかりして王が「もう、ぼつぼつどうかね」と催促した。

すると紀は「まだ、いけません。ちょうど、空元気の最中です」と断った。


また、十日ばかりして王がせつくと、「まだ、相手をみると興奮するからいけません」。

さらに十日、待ちあぐねた王が、「いくら何でも、もういいだろう」というと「まだ、ダメです、相手に対して、何がこやつ!というように嵩(かさ)にかかるところがあります」。


それから十日、すっかり、しびれをきらした王に名人がやっとOKを与えた。

「ぼつぼつよろしいでしょう。もう、どんな相手が挑戦してきても、いっこうに平気でございます。多分、いかなる鶏が現れても、応戦せずして皆、退散することでしょう」


蹴合せてみたら、果たして、その通りだった。


この寓話から四つの教訓が汲みとれる。

第一に「競わず」むやみと余計な競争心をかりたてないこと。

第二に「てらわず」自分を自分以上にみせようとしないこと。

第三に「瞳を動かさず」落ちつかぬ態度で、あたりをきょろきょろ見まわさぬこと。

第四、「静かなること木鶏の如し」木彫の鶏の如く、静かに自己を見つめること。


「深沈厚重」とは「木鶏」の魅力に他ならないのである。



以上です。







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個人の信用リスクを複数で負う

2008年09月26日(金)

昨日の個人間融資、日本でも始まる(Nikkei Business 2008年8月25日号掲載記事)の続きです。


以下、掲載記事本文


こうしたサービスはいずれも、信用リスクの度合いによって個人が異なる金利を設定する点が共通する。

借り手は、自分の職業や年収、借りる目的などをネットに公表し、最大応じられる金利を明示。そこに大勢の個人が貸し出し可能な金利と金額を入札する。


いずれも貸し手に「分散投資」を求め、1人の貸し手が1人の借り手に貸せる金額には上限がある。


個人の信用リスクを複数で負う


仲介会社の斡旋で保険や保証がつく場合もあるが、貸し倒れのリスクは、原則として融資する個人が負う。

個人の格付けは、欧米では個人の信用情報を扱う格付け会社などを利用するが、日本ではどうなるか未定だ。


米英の大手が進出を目指す一方、日本でも元三菱東京UFJ銀行出身の妹尾賢俊氏が社長を努めるマネオ(東京都千代田区)が、子会社の金融業登録を待って今秋の開業を目指している。

残高約7兆円と言われる銀行の無担保目的別ローン市場がターゲットだ。

個人も、信用次第で有利な借りいれができる仕組みを作りたい(妹尾社長)。


年収800万円以上で信用履歴の非常に優れた人なら、最高200万円を2.85%の金利で3年間借りることも、応じる人がいれば可能。信用リスクは、源泉徴収票の写しを求めたり、全国信用情報センター連合会などの情報を活用したりして、審査する計画だ。


PtoP融資は、貸し手の立場からは、小規模とはいえ、マクロの金融不安の影響を受けにくい投資手段という長所がある。借り手からすれば、グレーゾーン金利の撤廃など貸金業規制が強化される中、資金調達の選択肢が広がる。


リスクに見合った個人の資金調達先として成長するのかそれとも時代のあだ花で終わるのか。

日本と諸外国とではIT(情報技術)や金融に対する知識や価値観の違いもあり、各社の動向や消費者の反応が注目される。



以上です。


このサービスはまだこれからですので今後も引き続き注目して関連情報なども更新していきたいと思います。







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個人間融資、日本でも始まる

2008年09月25日(木)

昨日は個人融資仲介サイトとして日本のマネオの新聞掲載記事を紹介しましたが、あの記事だけでは今一つ解り難いかとも思います。


そこで関係記事を探していましたらNikkei Business 8月25日号に個人間融資仲介(ソーシャルレンディング)を扱った記事がありましたのでこの記事を紹介させていただきます。


以下、掲載記事本文


個人間融資、日本でも始まる 

米・英・日の3社、仲介サービスを開業へ


「アパート建設資金2万5000ドルを求む。最大金利35%、格付けA」

「住宅購入の頭金に2600ポンドを求む。希望金利12%」―。


個人が個人に対し融資を呼びかけ、入札を募る新しいネットサービスが、欧米を中心に中国、韓国、オーストラリアなど世界各国で広がっている。


米最大手が年内にも進出


今年はこの動きが日本に波及しそうだ。米最大手プロスパー・マーケットプレイスのクリス・ラーセンCEO(最高経営責任者)は本誌の取材に応じ「日本は最も重要な市場。できれば年内の開業を目指したい」と明かした。


英大手ゾーパも3月に現地法人ゾーパジャパンを設立して準備を進めている。

国内からも、大手都市銀行の元行員によるベンチャーが今秋のサービス開始を目指している。年内にも、日本に個人間融資仲介サービスが続々と登場しそうだ。


プロスパーやゾーパは、会員登録した個人同士資金を貸し借りできる仕組みを、オンライン上にオークション形式で提供する。

人から人(people-to-people)への融資を仲介・審査し手数料を取る。「PtoP融資」、または「ソーシャルレンディング」などと呼ばれる。


サブプライムローン問題に端を発する信用不安が広まる中、金融のプロを「中抜き」する形で発展した。冒頭の出品は、プロスパーやゾーパで見られる例だ。


プロスパーは2006年に開業。米国で会員75万人を抱え、ローン残高は1億6000万ドルを突破している。2007年8月、SBIホールディングスと共同出資して「SBIプロスパー」を設立することで合意。

ラーセンCEOが意欲を示す一方、事業パートナーのSBIは「現在、準備会社を設立して金融庁と交渉中」(コーポレート・コミュニケーション部)とし、金融会社の設立を準備している。またゾーパジャパンは「開業に向けて準備中だが、詳細はまだ公表できない」としている。



今日はここまでにして明日に続けます。




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個人融資仲介サイト マネオ

2008年09月24日(水)

今日は欧米を中心にPtoP(people-to-people)または「ソーシャルレンディング」などと呼ばれる個人間融資仲介の記事が8月28日に日経産業新聞に掲載されていましたので紹介させていただきます。


尚、もう少し早く紹介すべきでしたがこの記事だけではよく解らない部分があったため他の資料などを収集する時間をいただき、今回になりました。


以下、掲載記事


マネオ    個人融資仲介サイト      今秋、SNSも併設


ネットサービスのマネオ(東京・千代田、妹尾賢俊社長)は個人間の融資を仲介するサイト「maneo(マネオ)」を今秋にも立ち上げる。


金融庁から金融商品取引業の認可を取得した。

数十万円の小口融資を中心に扱うサービスで、お金を借りたいと貸したい人を結びつける。


まず融資を受けたい人がサイト上で金額と希望金利、使用目的を入力。

貸し手はこれらの情報や借り手の信用度などを吟味して貸したい金額や金利を入札する。低い金利を提示した貸し手から順に融資の権利を得る。


借り手と貸し手は事前登録が必要。

マネオは借り手の信用情報などを調べるほか、融資が成立した際に賃借双方から手数料を得る。サイト内にはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)も併設する。


欧米を中心に海外では同様のサービスを二十数社が運営、日本参入を表明している企業もある。


以上です。


明日は関連の別資料を紹介させていただきます。







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大手と提携 顧客誘導策実る

2008年09月23日(火)

昨日の続きで9月17日の日経産業新聞の点検ネットビジネスに掲載されたオリコンPCサイト「オリコンスタイル」のコラムの続きを紹介させていただきます。


昨日9月22日のオリコンPCサイト「オリコンスタイル」 の続きで後半になります。


以下、本文


誘導路を設けても、提供する情報のすそ野が広くなければ多くの閲覧者は期待できない。そこで同社はルーツである「音楽」以外の分野にも守備範囲を拡大した。

十数人の取材班は、映画やファッションなど幅広いエンターテインメント情報の収集に奔走する。


例えば九月十六日午後のオリコンスタイルのトップ画面は、スガシカオさんのアルバムセールスなどの音楽情報に加え、銀座に出店した衣料品専門店「H&M」や綾瀬はるかさん主演の映画「ICHI」などファッションや映画の旬の話題を掲載している。


ランキングも多彩だ。

扱う分野はエステサロン、旅、外食チェーンや自動車保険など数十種類にのぼる。

こうした情報分野の拡大により、広告主の顔ぶれも多様化した。


サイトの情報充実を図るなかでも、同社本来のランキング調査機能を核とする戦略は不変だ。かつて多角化戦略で失敗した経験が、事業領域をいたずらに拡大しないという教訓となっている。


同社は利益率の高い着メロ事業で得たキャッシュフローを元手に、〇三年に宝飾品事業に参入。〇四年には韓国の映像配信サービス会社を買収、〇五年には高級通販会社フランクリン・ミントを設立した。

だが、いずれも失敗。ここ数年は不採算事業の整理に追われ、今年五月の韓国子会社売却でようやく負の遺産処理を終えた。


米国「ビルボード」と並び、ランキングのブランドとして国内では「オリコン」の知名度はいまだに高い。

「本業回帰」で守られたそのブランドの潜在力を最大限に生かすうえで、ネットの活用は今後も重要な経営戦略の柱となる。



以上です。








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オリコンPCサイト「オリコンスタイル」

2008年09月22日(月)

9月17日の日経産業新聞の点検ネットビジネスというコラムに参考になる記事が掲載されていましたので今日はこれを紹介させていただきます。


点検ネットビジネス


オリコンのパソコン向け情報サイト「ORICON STYLE(オリコンスタイル)」の来訪者数が伸びている。

ヤフー、ミクシィなど大手ネット企業との提携効果に加え、映画、書籍など音楽以外にコンテンツの幅を広げたことが奏功、広告収入の増加にもつながった。


不採算事業の整理を終え、本業のエンターテインメント情報サービスに社内資源を集中投下できる体制が整ったことが、ネット事業好調の背景にある。


雑誌からネット媒体への移行をうまく遂げた企業――。

オリコンの変貌(へんぼう)ぶりを、業界アナリストはこう表現する。


実際、オリコンスタイルの月間利用者数は七月に過去最高の千二百八十一万人を突破、八月も前年同月比一八%増の九百八十六万人に達した。

ニ〇〇八年三月期決算では、ウェブ事業の売上高が十九億円、携帯電話事業が十七億円と、それぞれ十四億円の雑誌事業を超えた。


ネット広告収入や会員増加の原動力となったのが、大手ネット企業との提携戦略だ。自社で取材・編集した娯楽ニュースを「Yahoo!JAPAN」や「mixi」のパソコンサイトに、携帯電話では八月末からDeNAの「モバゲータウン」に提供を開始した。


いずれも閲覧者がニュースの続きを読みたい場合は、オリコンスタイルに誘導する仕組み。

この誘導路を数多く設ける試みが効果を発揮し、現在はオリコンサイトの来訪者の三割強がヤフー経由という。


パソコンや携帯などデジタルメディア当社のエンタメ情報ユーザー相性がいい効率よく会員が増えるサイクルが形成されている」(小池恒社長)



以上、明日に続けます。





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寒竹(かんちく)のムチ

2008年09月21日(日)

今日も伊藤 肇「喜怒哀楽の人間学」です。牛尾治朗のその後が気になりますね。(この本は昭和53年に書かれています)


それでは皆さんと一緒に見ていきましょう。


以下、本文


その年の瀬も押し迫ったころ、飄然と帰国した牛尾は三菱銀行副頭取の露木 清<現・伊勢丹会長>を訪ねた。

露木は「やあ、帰ってきましたか」とにこやかに迎えてくれ、雑談の中でさりげなく、こういった。


「男が一番仕事がやれるのは四十五歳から六十五歳までの二十年間です。四十五歳まではネ、どんな失敗をやらかしても、すべて、経験として吸収され、プラスとなって機能します」


ちょうど、牛尾は四十五歳だった。牛尾がうなずくと、ふと思いついたようにもう一言つけ加えた。


「これからは社外重役を頼まれた時にはネ。もしも、その会社が危くなった時には、自分からのりこんでいって、全面的に支援態勢のとれる自信があれば、ひき受けてもいいが、その自信がない場合には、ひき受けてはいけません」


表現はやさしかったが、内容は極めて厳しかった。牛尾は寒竹(かんちく)のムチでひっぱたかれたように骨身にこたえた。


そんなことがあって数年、最近、牛尾にあったら、応待辞令にコクがでてきたのに驚かされた。

「かって安岡正篤先生にお話をうかがい、『よくわかりました』といったら、『そんなに簡単にわかる事柄ではないし、また、そんなに簡単にわかってもらっては困る』とお叱りをうけた。

その時、ボクは先生にそういわれても、内心では、本当に理解していたつもりだったのが、今にして思うと、何ひとつわかっていなかったということです」


そして、その時、教えられた李ニ曲(りじきょく)<明末の陽明学者>の一文を暗誦した。

習学はまず『不言』を習うべし。始めは勉強力制して、数日、一語を発せず、漸(ようや)くにして数ヵ月、一語も発せざるに至る。かくの如くなれば、即ち、蓄うる所のもの厚く、養うところのもの多し。而(しこ)うして言わずんば則ち巳(や)む。言わば則ち経(きょう)を残さむ


学問や教養は深く身につけなければならない。しかし、その上で、それらを何時でも捨て去る覚悟をもたぬとホンモノにはなれないのである。



以上です。




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