知識コミュニティの活用に向けて
知識コミュニティを活用したオープンイノベーションについて連続して書いてきましたが今日は結論になります。
記事の引用紹介は野村総研(NRI)の知的資産創造からです。
1、多様なイノベーションへの期待
米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院のモハンビル・ソーニー教授らの論文によれば、ビジネスに関するイノベーションは、次の12の要素に整理される。
@新商品・サービス
A派生商品・サービスを生むための共通部品、アセンブル技術
B商品、サービス、情報を統合したソリューション
C気づかなかった顧客ニーズや、新しい顧客セグメント
D顧客が経験するあらゆるシーンに対する企業の新たな接点
E新たな収益獲得方法
F効率的で効果的な業務プロセスの再設計
G組織や機能の改編
Hサプライチェーン
I新しい販売チャネル
J情報ネットワークの活用
Kブランド
多種多様な知識コミュニティの誕生を考えると、オープンイノベーションの対象は、新商品・サービスの開発に限定する必要はないと考えられる。
日本において、消費者主体の知識コミュニティの発達はすでに十分盛んになってきている。
一方、たとえば、団塊世代の退職組が、ビジネスの経験や知識を持って知識コミュニティのメンバーとして参加し活動するようになったり、ビジネスパートナーを主体とする知識コミュニティ仲介業が発達したりすれば、今後、この12の要素のかなりの部分がカバーされることもありうるのではないか。
2、企業の体制づくり
消費者主体やビジネスパートナー主体の知識コミュニティの発達に対し、企業がオープンイノベーションを実践して効果を上げるためには、社内の体制をそれに適応したものに変革しなければならない。
企業がオープンイノベーションに対応するためには、たとえば、
@知識コミュニティから吸収した知識を、企業のなかでどのように情報流通させ意思決定に活用するか
A消費者の声が集まるコールセンターや、取引先の声が集まる営業部門と、情報流通基盤を整備するIT部門とをどのように連携させるか
B社外の知識の活用に当たって知的財産権をどう処理するか
C社内の研究開発スタッフのモチベーションをどう保つか
といった課題に対応した体制づくりが不可欠である。
N対Nのコミュニケーションが生み出す知識コミュニティの活動は始まっている。
ブロードバンドの普及、利用者のITリテラシーの向上、Webテクノロジーのさらなる進化によって、その活動はますます多様化し、質も高まると思われる。
このような変化をIT産業、メディア産業に限定した事象と見なさずに、多くの企業が真摯に取り組むべき時期を迎えているのではないか。
以上ですが明日は私の「まとめ」ということになりますが、私に「まとめ」はムリなので、この連載を通しての感想ということで書こうと思っていますが、さあーどうなることやら、のぞいてみてください。
