米銀破綻 新たに4行閉鎖 今年22行 住宅金利が上昇に転じる

2011年02月20日(日)
米連邦預金保険公社は19日、カリフォルニア州とジョージア州の
地方銀行が各2行ずつ、合計4行を閉鎖したと発表した。
今年はこれで計22行が早くも消え去った。

2007年8月中旬に拡大したサブプライム・ショック。
米国ではサブプライム層への貸し出しは、全体の7〜8%程度とい
われるが、この小さな数字でさえ当時の巨大投資金融機関の破綻
は避けることができなかった。

サブプライムローンは、契約して3年後に金利が最高潮に達する
まだ差し押さえを免れている住宅も、そろそろ黄信号から赤信号に
向かって行く運命になる。
住宅価格が右肩上がりの時代なら問題ないが、一転して下落して
しまえば、完全に契約者の負担に変わるからだ。

そもそも 「サブプライム・ローン」 とは、信用度の低い個人に対す
る住宅ローンである。
プライムはもちろん、「ジャンボ」 や 「オルトA」 より信用度が格段
に低い。
普通の考えでいけば、信用度の低い借り手への住宅融資について
は、貸出金利を高めに設定するのが常識である。
また金利だけではなく、頭金においても多めに用意させる。
貸し出しリスクを抑えるためには当然だ。

しかし米国では借り手の審査が、全くといっていいほど行われて
いなかった。
先日のブログでも記載したが、
“証明書類必要なし、自己申告でOK” といったものだった。
公務員や企業の幹部ならまだしも、年収数十万円の個人でさえも
こんな調子で貸しつけていたのだから、後になって危機が訪れる
のは当然といえよう。
しかも最初の数年間は利払いを免除するというものだった。

その住宅金利がこれから急に上昇していく。
ジワジワ上昇するという穏やかな話ではないのだ。
職を失っても一定期間は失業給付金や蓄えで返済できるだろう
が、底がついてしまったら元も子もない。
中間所得層や高所得者層の悲劇はこれから本番を迎える。
だから一定のセーフネットとして、ブッシュ減税の2年間延長を決
めたというわけだ。
ただしこれは野党の主張を受け入れたというのが本当のところ。

しかも悪循環が続くことに、最近の食糧価格上昇を導いた。
良かれと思って実施してきた量的緩和策が仇となり、マネーが市
場に溢れ、商品先物に向かっているのだ。
石油や農産物などであるが、気軽に飲めるコーヒーも相場を直撃
している。
意外に思うだろうが、コーヒー豆の取引相場は石油に次いで高い
こういった日常生活品のインフレが低所得者層や失業者、もしくは
無職の人を直撃している。 まさに踏んだり蹴ったりの状態だ。
米国債の金利も、予想とは裏腹に上昇してしまうというハメに。

とにかく来月には量的緩和策第3弾がほぼ決定となる。
第2弾の期限切れとなる6月が終われば、即実施となるだろう。
巨大な金融機関を救う方法はもはやコレしかないのだ。
再度のリーマンショックを防ぐためでもある。
しかしこれは遅かれ早かれ、米国経済破綻への道を意味する。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 18:33  / 金融危機  / この記事の詳細
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ポルトガル金融・経済・財政危機 10年物国債の利回りが上昇中

2011年02月19日(土)

ポルトガルの10年物国債の利回りが急上昇している。
最新の金利は7.54%。
これはギリシャやアイルランドほどではないが、一進一退を続けて
いる両国と比べ、PIIGS諸国の中でポルトガルだけが上昇してい
るのだ。

埼玉県と同じ経済規模であるが、2000年頃から成長率1%程度
に甘んじており、国内には主だった産業はない。
失業率も11%前後をうろうろしている。

同国当局者は、ポルトガル国債入札への需要は3月下旬の欧州
首脳会議までは問題ないが、その後は不透明との見方を示してお
り、その後は決定内容次第。 動向を注視する...と話した。
つまり危機的な状況は、ヒタヒタと迫っていることを認めているよう
なものだ。

危機的な状況は上記のPIIGS諸国だけではない。
イタリアやベルギーも、去年5月に勃発したギリシャ危機を遥かに
上回る国債利回りに達している。

スイスやドイツ、フランスに至っても当時と同水準にまで高くなって
いる。
だがこういった国の危機についてはあまり報道されない。

ある意味で当然だろう。
これらの優良国はPIIGSの国債を沢山保有しているからだ。
アナウンスだけで連鎖的に広がるからである。
今月一杯はまだ様子見気分だが、来月に入れば確実に支援が実
施されるだろう。
カネが底をついているのに、再びIMFは出資を余儀なくされる。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 21:00  / 金融危機  / この記事の詳細
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米銀 破綻件数は増加の一途 09年・10年と比べても減少せず

2011年02月19日(土)
先日2月12日、早くも今年の米銀破綻件数が18件に上った。
今年2011年も過去2年間の記録を更新しそうである。
金融危機後の2月中旬までの破綻実績数をみても、決して米銀の
業績は上向いていないことがわかる。
過去2年間の同時期に閉鎖された米銀の数は以下の通り。

2009年の2月中旬までの破綻数 13件
2010年の2月中旬までの破綻数 16件


つまり、ちっとも改善していないのだ。
米国では中小金融機関の破綻と同じく、中小企業の破綻も増加の
一途である。
日本の中小企業数は全体の9割以上だが、米国も約6割を占めて
いる。

世界的競争力の弱い中小企業が多い為、融資を受けている機関
がどんどん閉鎖されれば、一気に窮地に立つことになるのだ。
日本は金融危機後においても、業績の悪化で潰れた銀行はゼロ。
日本振興銀行の破綻については、検査妨害から預金の引き出し
が一気に襲いかかったことにより閉鎖されたので、米銀の破綻内
容とは異なる。

米国では今月に入り、銀行の資本注入必要性や増税、量的緩和
の拡大などの議論が活発化している。
政府は今年度の財政赤字が1兆6500億ドルに上るとの予想をた
てているが、これはあくまで単年度だけの赤字だ。
金融危機前までの溜まりに溜まった累積財政赤字額は天文学的。
日本の数十倍の赤字を抱えているのだ。

とにかく直近の問題は3月である。
この時期が今年最初のヤマ場を迎えるだろう。
現在の好調な株価も一時的に急落するに違いない。
今後も年2回程度の量的緩和策が実行されていく。
つまり悪性のインフレが徐々に生まれることになるのだ。
ただし最大のヤマ場はあくまでも9月。
最後に念を押しておく。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 20:57  / 金融危機  / この記事の詳細
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米国(アメリカ)経済の復活は絶望。実態上の債務不履行状態が続く

2011年02月13日(日)
米国の株式市場が上昇している。
再度量的緩和策が実行され、マネーがじゃぶじゃぶ状態に陥り、
債権の金利が上昇した。
これによってドル高が起り(一時的だが)、資源や農産物の価格が
上がっていることが大きい。

しかし不動産市場についてはお先真っ暗だ。
住宅価格は金融危機後、平均で3割も下落し、借り換えによって
自己負担なしで家が手に入るといった夢は潰えてしまった。
夢が無くなるだけならまだマシだが、今後は本格的な地獄に入っ
ていくのである。
何度もブログで紹介したので、もう今更掲載するまでもないだろう。

大手金融機関の業績が次第に回復しているという報道もされてい
るが、強ちウソではないにしても誤魔化しの話ばかり伝えるから、
始末が悪い。
サブプライム・ローン危機が起き、リーマン・ショックが起った後に、
ベア・スターンズやメリルリンチ、ワシントン・ミューチュアル、ワコビ
アといった機関が次々と消えていった。
モルガンスタンレーも日本最大手の傘下に入った。

検討違いを起こしてはいけない。
G.Sなどの業績が上向いているのは、競争相手がどんどん少なく
なっていったことで、手数料といった収益が集中してきただけである。

JPモルガンやシティといった金融機関は、融資をしてはいけない
人に対し、“証明書類なし、自己申告OK” でカネを貸していた。
いかにもマネーゲームをやらかす投資銀行らしい。
しかし何度も言うが、投資や投機は失敗すればいつかは潰れる。
逆に成功すればどんどん発展していくのだが。。
もうこんなことを言っても虚しさだけが残る。

QE(量的緩和策)がどんどん追加されていくのは、大きすぎて潰せ
ない金融機関を延命させるためだ。

リーマンブラザーズの破綻によって、米国政府や企業、国民は地
獄を味わった。
もう再びこういった地獄を味わいたくないから、量的緩和策で次々
と資金を投入しているのである。
シティ・グループなんて、業績から考えればとっくに破綻させても
良いのだが、何せ世界中に2億口座以上を抱えていることもあり、
そう簡単に潰せるものではない。
バンカメ(BOA)も同じことが言える。
インチキ住宅証券を生んだメリルリンチを吸収していることを忘れ
てはいけない。

また実体経済についても、失業率が一向に良くならない。
就職活動を諦めている人が増加しているから、見せかけだけの指
標で上向いていっただけである。
それにしてもなぜ米国企業は雇用を増やせないのだろうか?
理由は単純で、全米商工会議所で登録されている企業500万社
が、雇用に消極的だからである。

リストラによって辛うじて平行線を維持できているため、採用を増
やしたら、業績に水を差してしまう。
それから公的保険の加入がもし義務付けられると、会社側も雇用
人数に応じて負担しなければならない。

米国では就業人数の2割に当たる人が月収8万円以下。
年収でいえば100万円程度だ。
住宅価格が絶望的な水準で、雇用が増えず、収入も増えない。
増加していくのは不良債権と財政赤字だけである。
ついでにもう一つは、住宅金利といえるだろう。
何度もいうが、この金利が今後一気に上がっていく。
再度の地獄が襲ってくるのだ。

通貨安戦争についても、米国ではあまり効果は発揮しない。
つまりドル安によって輸出を伸ばそうというのだが、米国の製造
業では通貨安で輸出促進できる製品は少ない。
貿易とは関係ないが、米国政府がドル安によって助かるのは、
各国から借りている借金をチャラにできることだけだ。
実際にコレが米国政府の本音なのかどうかは筆者にもわからない。
しかし少なくとも事実として効果が働いてしまう。
それよりドル安は米国経済を弱体化させ、政治的にも存在感を小
さくさせていく。

11日に発表された住宅公社2社の縮小については、ある意味で
は当然だが、これからは最大限の注目を要することになろう。
かつてこの2社は上場企業であった。
しかし将来的には段階を踏みながら閉鎖もあり得る。
もしそうなったら、海外から一斉の非難が襲いかかるだろう。
日本や中国、中東諸国はこれらの住宅債権をヤマほど買っている
からだ。
米国政府はこの2社をきれいに潰したいのだが、リーマンのよう
に一気に葬り去ると、再び大混乱を起こすことになる。
だからとりあえず “ 縮小 ” という形で誤魔化しているのだ。
少なくとも米国債同様、一定の損失は覚悟しなければならない。
今後十分予想されるのは債権金利の上昇だ。
これは結果的に借り手といった消費者に襲いかかってくる。
もうどうにもならない 「八方ふさがり」 とはこのことだろう。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 19:34  / 金融危機  / この記事の詳細
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消費税増税は景気回復に暗闇。再度「たばこ税」の増税を急げ(2)

2011年02月13日(日)
喫煙者(愛煙家)にとって、たばこ税の増税はつらい。
最近では2010年10月1日に引き上げられ、マイルド・セブンは
一箱300円から410円と、過去前例のない大幅増税となった。
それ以前にも1998年、03年、06年と実施された。

旧自民党政権時には、これ以外にも何度か引き上げの議論がされ
てきたが、地元農家や産業界から反発もあって、断念した経緯が
ある。
しかし民主党になって最初の鳩山内閣時には、各自治体の書類
不正が横行していたこともあり、増税と同じくしてタバコの奨励金
禁止も決まった。
全国約1万3千件ある葉たばこ農家、全国約30万件の煙草販
売店は自民党の支持者が多いということもある


とにかくたばこの害は昔から指摘されてきた。
肺癌や食道がんにつながり、医療費が増えやすいことが原因。
また過去増税後の税収から考えても、かえって販売数量の減少に
よって税収が伸びていないのが事実。
しかしこれが結果的に国民の健康志向に繋がると期待されている。
医療費も抑制でき、全体的な増税を防ぐことができるという点だ。
嬉しいことに受動喫煙もなくなっていく。

しかしその一方、たばこがもたらす健康被害は、完全に禁煙しない
と効果がないとまでいわれている。
つまり一日2箱吸っている人が1箱に減っても、内臓に溜まってい
る有害物質が減らないというのだから現実的に難しい。
確かに日本人平均寿命は世界トップクラスだが、欧米諸国と比較
して、寝たきりの老人が多い
こともあり、“ 健康で長生きしている ”
とは一概にいえない。
蛇足だが、それなりに楽しまないと、生きていないのと同じことだ. .
というのは私の自論である。

さて消費税について他の論議としては、食料品まで税をかけるの
はどうかという点がある。
テレビやパソコン、その他のブランド品等が無くても人々は生き
ていける。
しかし、食べることをしなければ生きていけない。
果たしてこういったことに税金をかけるのは、倫理という観点から
正しいといえるのだろうかということ。
また逆の発想から、不動産や自動車といった高級(贅沢)品の消費
税を無税とすれば、消費が一層活発化するのではないかという点。
紆余曲折があるだろうが、これなら一層の景気拡大が呼び込める
かもしれない。

しかしこれも時期が来れば、高級品から大衆品に変わってしまうこ
とだってある。
代表的なものとして携帯電話が挙げられるだろう。
筆者は記憶にないが、2・30年前までは結構な贅沢品だったらしい。
このときに税金をかけていれば、当時は抵抗なく受け入れられてい
たかもしれない。
しかし今では日常生活に完全に密着していて、不可欠な存在だ。
今となって増税なんてことをしたら、暴動まで発展するだろう。

消費税の安易な増税は国民からの理解は得られない。
どうしても増税するなら、規制緩和や国営事業の民営化も視野に
入れるべきだ。
観光立国を目指すなら、ビザの発給緩和など本気で取り組むべきだ。
しかも同時進行でやらないと効果は薄い。
リストラといった歳出削減も必要不可欠。
何といっても典型的なものは公務員だが、国公立大学の教授なん
てのも、ある意味で “みなし公務員” だ。
こういった世界でも十分競争が働いているのだろうか?

たばこ税の大幅増税は税収が増えない増税策として、国民の健康
と社会医療費の削減という観点から積極導入してもらいたい。
一石二鳥とはこのことだ。
結果的に税収が増えれば、一石三鳥にもなるのだが。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 19:26  / 金融危機  / この記事の詳細
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米国(アメリカ)失業率の回復は、ドル安と就活の諦めから改善。

2011年02月08日(火)
米労働省が4日、1月の雇用統計を発表した。
厳しい数字を示した部門もあるが、全体の失業率は9.0%。
2010年12月の9.4%から改善。
これは2009年4月以来の水準であるという。

大まかな内訳としては、民間部門の雇用は5万人増。
製造業の雇用者も4万9000人増加した。
小売りについても2万7500人増加。
一方で建設部門は3万2000人減少したという。

さらに政府関連機関の雇用は1万4000万人減。
州・地方自治体の雇用も1万2000人減。
連邦政府の雇用も2000人減ったという。

この指標から何を思いつくだろうか?
まさにタイトル通りだが、製造業といった民間部門の雇用が増加し
た大きな理由は、「ドル安」 の恩恵である。
新興国に対する輸出が増えたことが要因だ。

一方建設業や政府部門の雇用が減少したのは、不動産バブル崩
壊と財政赤字の急増である。
説明するまでもない。 これが今年中に爆発を起こすことになる。
何度も紹介してきたが、中間層が住む住宅ローンの金利が今秋に
も最高潮に達する。
これまでの2倍、3倍にも増加するのだ。
普通に考えて耐えられるハズがない。
今でも金利負担だけで精一杯の人が多いのだ。

米国の失業給付金期間は6カ月から1年間がほとんどだ。
もともと職を転々とする国民だけに、ほとんどは6カ月程度と考え
ていいだろう。
こういった給付金を受けていた人が、ついに受給期間が過ぎてしま
い、職を見つけることができず、就活を諦めた人も多いのだ。
いうまでもなくこういう人達は 「失業者」 から外れる。

とくにPIIGS諸国をはじめとした欧州危機の再熱も手伝って、いよ
いよ世界的な恐慌が再びやってくるのだ。
アイルランドは莫大な銀行負債、ギリシャは財政危機、ポルトガル
は2つの要素が二分している。
それに付け加えて、英国とスペインといった経済大国の危機が今
年中にやってくる

これがカウンターパンチとして一気に痛みが襲ってくるのだ。
米国の世界的な金融機関も安泰ではないが、危機のたびに量的
緩和が実行されるだろう。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 20:20  / 金融危機  / この記事の詳細
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アメリカ 米国債法的上限が迫る 間もなく国家的大惨事!?

2011年02月07日(月)
米国財務省は早ければ今年3月31日、遅くとも5月16日までには
連邦債務が上限に達するという見通しを述べた。

去年2月に議会が設定した連邦債務上限の14兆3000億ドルに
達するまで、あと3500億ドル程度の余地が残っているが、税収
の増加や政府支出の削減がない以上、今春までは間違いなく達
するというものだ。
またある当局者は、地方債の発行を一時停止するというような措
置を取れば、数週間ほど時間稼ぎができるだろうとの見方を示した。

米国のデフォルトとなれば、これまで質への逃避先としての米国債
の地位や、金融システムにおけるUSドルの優位性に悪影響が生
じることになる。
今は日本と同様、米国でもねじれ国会が生じている。
昨年のように米民主党だけでは法案が通らないのだ。
だから去年はこの報道はほとんどされなかった。

とにかく米国債を多く保有している日本や中国、英国といった国は
まさに一大決心に迫られる。
どちらが先に売却するかどうかの勝負になるだろう。
まだ債務上限の延長が決まっていないので、それまでは保有する
だろうが、結果如何によっては徐々に減らすという暢々気な行動で
は済まされなくなる。

先日、11年度の米財政赤字が1兆4800億ドルになるとの見通し
を発表したばかりだが、新たな財政赤字を生む前にギブアップ宣
言を掲げる可能性が高まった。
もちろん与野党が団結し、債務上限の法案を再度通すこともあり得
るが、それはあくまで時間の先延ばしに過ぎない。
今月行われた米中首脳会談でも、この問題について間違いなく話
し合われたことだろう。

米国債デフォルトは、日本より中国のほうが大きな影響を被る。
技術や基礎的な経済基盤を高めてきた日本は、同盟国という観点
から仕方なく米国債を購入してきた。
この間、預貯金といった金融資産も世界1位。
株といったリスク資産の比重が低く、万が一売却のタイミングが遅
れても被害を最小限に抑えることが可能だ。
何しろ 「日本円」 という現金がしっかりしている。

しかし中国は180度事情が異なる。
輸出に大きく頼っており、経済基盤が脆弱なため、今でも株価や不
動産経済に比重を大きく置いている。
自国ブランドは無いに等しく、外資企業についても生産したものは
多くを海外に輸出しているからだ。
そして首脳自身が語っているように、国内の雇用バランスが崩壊し、
デモや犯罪が増加していく。
中国共産党政府が危惧していることが現実になるのだ。
他国の国債不安で巻き添えに遭いたくないだろうが、所詮中国経
済は今でも弱々しいのである。
言うまでもなく中国の通貨はまだまだ信用の域に達していない。
少しずつ認められているのは、東南アジアの中でも最貧国の国だ
けである。

いずれにせよ日本政府の対応も注視していかなければならない。
すでに米国債においても含み損が数十兆円まで膨れ上がっている。
これから米国債の価値が上昇するとでも思っているのか?
実際米国10年物国債の金利も上昇している。
一時的に低下することもあるが、これは欧州危機の再熱に助けら
れているようなもの。 その場しのぎに過ぎない。

先月28日からVIX恐怖指数も急上昇した。
国家破綻によって米国の債務はチャラになるが、日本や中国とい
った債権国は一気に不良債権を抱えてしまうことになる。
どう落とし前をつけてくれるのかも見ものだ。
しかし悠長なことは言ってられない。
戦後、日本は米国に800兆円のマネーを貸しているのだ。
額が巨大なだけに、一体全体どう処理するつもりか?
米国のデフォルト後は、通貨ドルのデノミ(引き下げ)が実行される
だろう。 そしてハイパーインフレが起こることになる。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 20:39  / 金融危機  / この記事の詳細
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EU(欧州)財政赤字 高い消費税・大きな政府で削減は困難(2)

2011年02月07日(月)
伝統的に欧州諸国は政府支出が大きい。
つまり 「大きな政府」 が昔から続いており、構造的に財政赤字が
高止まりやすい傾向にある点だ。
欧州は他先進国と比べて、こういった政府支出の規模が大きいだ
けでなく、消費税も高い。

1月14日のブログで各国の消費税を一部だけ掲載したが、実は
欧州連合(EU)の規定では、最低でも15%の消費税を義務付け
られているのだ。
だから最も低いキプロスやルクセンブルクでも、消費税は15%に
設定してある。
つまり何が言いたいのかといえば、欧州は今以上の増税余地が
無いに等しいことだ。

政府支出についていえば、日本はGDP比で40%程度に対して、
フランスは56%、英国は52%、イタリアやポルトガルも50%を超
えている。
米国は日本よりやや高く42%弱だ。
つまり日本や米国が 「小さな政府」 であるのに対し、欧州諸国は
「大きな政府」 であるという点だ。
それも欧州はこれからの景気低迷で、一層政府支出が増える可能
性がある。
つまりECBや各国の財務省による国債購入が、今より一層増える
ことになるだろう。

ではでは欧州の景気低迷で、ユーロ安が進めば民間企業が潤う
から良いことではないか・・ということについても簡単な話ではない。
ユーロ安で恩恵が受けられるのは、ドイツやオランダといった慢性
的な貿易黒字国だけだ。
フランスやイタリアは若干な赤字国だから、ユーロ安になれば物価
の上昇を招きやすい。 つまりインフレが起きやすくなる。
スペイン、ポルトガル、ギリシャは完全な赤字国だから、もっと深刻
に陥るだろう。

ユーロ安はドイツ経済にバブル懸念をもたらす。
世界的競争力のあるドイツ製品は、いくら不況の真っ只中にある国
でも必要なものは必要である。
つまりドイツは景気の過熱を抑えるために、金利を引き上げたいと
いう思惑が起るだろう。
しかしユーロ圏では一国が勝手に金利を上げることはできない。
ユーロ圏の政策金利を決めるのは、あくまでECBである。
それなのに財務省は各国にバラバラにある。
何という矛盾か!?

とにかくPIIGS諸国は金利を引き上げられば、経済が一層困難を
極めることになるから、ユーロ経済が持続的に改善するということ
にはならない。
あくまでもデフォルトを一時的に回避することしか打つ手はない。
それがECBによる国債購入の継続である。
なぜECBはこういったジャンク債の購入に奔走するのか?
最後に理由をつけ加えておこう。
それはPIIGSの国債を膨大に保有しているドイツやフランスの金
融システムに影響が及ぶからである

残念ながら、どっちにしても欧州全体に危機が波及してしまうと
いうことだ。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 20:35  / 金融危機  / この記事の詳細
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EU(欧州)財政赤字 高い消費税・大きな政府で削減は困難(1)

2011年02月07日(月)
先日EUの関係筋によれば、欧州はユーロ圏の債務危機を回避す
るため、予定より早く、3月上旬に緊急サミットを開催する可能性が
あると明らかにした。

一見去年のような危機は過ぎ去ったようにみえる。
しかしこれは一時的な楽観に包まれているだけで、今年はユーロ
圏の国債償還が本格化することが、緊急開催の主な理由だという。
欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)の資金規模拡大に向けて、
対応が必要だと語った。

しかし2月4日にはEUの臨時首脳会議が開催された。
ここでEFSFの規模拡大について、話し合いが進められることだ
ろうが、3月下旬には欧州版IMFの創設がほぼ確定されている。
一体全体、これ以外に何を具体的に話し合われたというのか?
そもそもEFSFは、欧州版IMFにとって代わられるのだ。
また一部では、ギリシャの融資期限を現状の3年から30年に延長
する提案も出ている。
だが期限切れ直前ならまだしも、今時点で話し合うのは時期早尚
だろう。

やはり緊急的な対応策として、4月以降PIIGS諸国の国債償還が
やってくることだ。
ポルトガルは6月までに95億ユーロの償還を迎える。
しかし同国経済はギリシャより小さい為、欧州全体に拡大するよう
な被害は起こらない。
やはり問題はスペインとイタリアが今年後半から危機が深刻化する
ことだろう。
スペインに続いてイタリアに危機が波及すると、現行の枠組みであ
る緊急融資枠7500億ユーロを超えてしまうという。
これによって現在支援を受けている国、つまりギリシャやアイルラン
ドがデフォルトに陥ってしまうからだ。
こういった悪循環の発生が第2の懸念材料だといえる。

また日本と同じく毎年3月に会計年度を迎える英国が、一層の悪材
料として出て来る可能性がある。
英国はユーロ圏に属していないが、経済指標によっては欧州に貸し
出している資金を一気に引き上げることだってあるのだ。
またそれ以上に大きな問題としては、やはりここでも米国だ。
米国にとって毎年3月は、9月に次ぐ重要な四半期決算である。
金融危機後08年3月にベア・スターンズの破綻、そして09年3
月にはシティ・グループの公的資金注入が実施された。
つまりシティは実質国有化されたのである。
つまりこういった欧州域外の事情についても、緊急を要していると
考えたのだろう。

昨日のブログでも書いた通り、米国債の上限問題も早ければ3月
中に大爆発を引き起こすかもしれない。
とにかく根本的な問題は、欧州各国の財源が日本以上に無いとい
う点が大きい。
欧州の消費税がズバ抜けて高いことは今更いうまでもないが、
消費税以外についても、政府支出の規模が大きいので、問題解決
を一層困難としている。
次回具体的にみていきたい。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 20:33  / 金融危機  / この記事の詳細
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米国債 2010年11月各国保有状況 中国は減らし、日本は増加

2011年01月20日(木)

米国財務省が発表した去年11月の各国による米国債保有状況
によると、中国が前月比で100億ドル余り売却。
一方で日本は22億ドル買い増した。
3位の英国も320億ドル増と、米国債の保有を他国より増やして
いる。

ブラジル、カナダ、ルクセンブルクも増加させた。
アイルランドや南米コロンビアも1割以上増やしている。
ただこれらの国は保有規模が小さいので、世界的な影響はほと
んど無いといっていい。

一方で減少させた国は、いつもの国であるが、ロシア。
前月比90億ドル売却した。
その他主要国では、上位からシンガポール、フランスなどが一定
の米国債を売却している。

米国の長期国債は、昨年11月に量的緩和(QE2)を再び実行し
ても上昇している。
10年物国債は3.5%に達しているのだ。
これが4%、5%台と上昇していけば、まさしく危険水域に入っ
たと考えるべきである。

これまで米国の10年物国債の金利の最悪年は、1981年から
82年の16%。
しかしこの時期は、まだまだ米国債の発行残高が少なかったこ
ともあり、国家的な危機を迎えることはなかった。
しかし今は状況が様変わりしている。
何しろ当時より、世界各国の保有額自体が断然違うからだ。

世界各国の政府が保有している分はまだいい。
米国債を最も多く握っているのは民間企業である。
もちろん政府と強いパイプがある企業が多いだろうが、ドル安が
進行していく中で、どうやって採算を合わせるというのか?

まず今年は英国、フランスの最高格付けが見直されるだろう。
来年は米国とドイツのトリプルAが揺らぐ可能性が高い。
少々先のように思えるが、今年は欧州の金融危機再熱によって、
こういった国の銀行のバランスシートや国債等が危機を起こし、
通貨の大幅な下落は避けられない。
いうまでもなく一層の円高につながるということだ。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者


Posted by ヒルザー at 20:22  / 金融危機  / この記事の詳細
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