
二宮尊徳は、実践する変革者、とでも表現できるかもしれません。
徹頭徹尾、実践する人です。
そして、信念を持って、厳しく突き進む熱い人です。
偉人の考え方を辿るには伝記を読むのが良い、というのを聞いたことがあります。
報徳記 著者は、
富田高慶です。
富田高慶は、二宮尊徳の第一の弟子とでも言える人です。
報徳記は、二宮尊徳が没した安政三年(1856年)に一気呵成に書き上げられたものです。
その後、明治13年に明治天皇に上表され、宮内庁で刊行、知事以上に下賜されました。
そして、明治23年に一般市民にも読めるように刊行されたということです。
写真の版は、昭和29年に「現代版報徳全書」とした10巻の中のものです。
仮名遣いなどが現代風になっていますが、江戸末期の息吹が感じられます。
報徳記は、二宮尊徳の伝記、業績の記録です。
訥々とした表現ですが、二宮尊徳の情熱、実践の力、自分の道を信じて激しく突き進む姿、慈愛と透徹した思考が伝わってきます。
二宮尊徳の実践思想「
報徳思想」は、
どんなものにも、どんな人にも良さが隠れている。
その良さを引き出し、育て、皆で分け合い、幸せに暮らしてゆく。
多様性を認め、強みを最大限に活かす。このような考え方のように思えます。
その実践のために、江戸末期の基礎産業となっていた農業、そして経済的な実践や生活を、徳に基づいて行っています。
偉大な実践哲学者だったのかもしれません。
二宮尊徳、山田方谷、上杉鷹山など、基本的な産業と商業や金融を道具として、倫理観や信念を持ってコトに当たっています。
技術的な要因(テクニカルマター)だけではなく、財務的(ファイナンシャル)な知恵も活用して、よくよく考えて実践しているということが共通しているように見えてなりません。
時代は変われど、自分の目指すところへ、専門的な知識と経済的な常識を倫理観と信念を持って日々処してゆくことが大切なように感じています。
この全集、報徳記以外にも各種の資料的なものがあり、二宮尊徳の事績から学ぶ格好の情報源です。
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