
「
ステレオグラム」という模様をご存じですか。
ぱっと見では何の絵だか判らない模様が、じっと寄り目や遠目で見ていると3Dで別のモノが浮き出る画像のコトを言います。
宝島社の「マジカルアイ」シリーズとか、ネットにも無料のものがありますね。
(グーグルで、「ステレオグラム」と検索すると案外ありますよ!)
私もマジカルアイのPC版で休みがてら遊んでいたりします。
この模様が浮き出る瞬間が面白いです。
各自の感覚になると思いますが、私の場合は「ぶわっと」焦点が合って、意味のある映像が結ばれます。
さて話しは変わって何人かで話しをすることが皆さんもあると思います。
見知った仲間でも、始めはちょっと緊張とか警戒とかを心配しながら何事かを話しをするのではないでしょうか。そして特にアジェンダが無くても、話しが深まったりします。
そして、「あ、気づいた」とか、「あ、今、みんなと思いが一つになった」といったステレオグラムが像を結ぶような瞬間が来る時もあるのではないでしょうか。
そういった時は、大いに盛り上がって「そーだよ、そーなんだ。で、何か一緒にやろうか。次、どうする?」といったコトにもなったりします。
出現する未来 著者は、
ピーター・センゲ他4人の方です。日本語監訳は
野中郁次郎氏です。
ピーター・センゲは、「
最強組織の法則」(英名、The Fifth Discipline)等で、非常に有名な組織理論の大家です。
最強組織の法則では、組織が強くなるには、5つの規範(法則)があって、その中でも5番目に位置する「
システム思考」が非常に重要であると語っています。
(とはいえ、いきなりシステム思考を学ぶのは非常に難しくもあるのですが、、、)
割合とスキルに焦点を当てて、組織が強くなるには「学習する組織」となることが重要で、そのためのスキルといった視点で解説をしていました。
この書では、こういったスキルからも一歩距離を置いて、スキルの根底にでもあるといった感じの内容を解説しています。
それは、敢えて一言で言うと
『対話』(ダイアログ)の重要性ということになるでしょう。
組織で十分に対話ができれば、組織は育ってゆく。強くなってゆくということが述べられています。どちらかと言うと、そのためのハウツー書ではなく、センゲ氏を含む4人の方の1年以上に渡る対話の中でこういった思いが育まれてきたというドキュメンタリーとなります。
非常に面白いのは、組織論の大家であるセンゲ氏や他の著者も「仏教」を非常に意識して取り入れている点です。これは、野中氏も触れているところです。
書中でも、「止観」の考え方にも基づいた展開がされているとのこと。
子どもの頃に「人の話しは良く聞きましょう」と、しょっちゅう言われた気もしています。
今日のビジネスにおける会議では、人の話を良く聞くのはかなり重要なポイントではないでしょうか。この本ではさらに一歩進めて、人の話を良く聞いて「保留」することが、話しが深まるきっかけであると説いています。
よく考えると、身の入ったそして他人の意見を非常に尊重するような良い話し合いでは、こんなことがあるように思えます。人の話を聞いた後自分の話を機関銃のように言いっぱなしにするのではなく、じっと言葉を静寂の中かみしめて一言二言を場に返したり、話題に関連する思いを吐露する。
そんなときが、ステレオグラムが焦点を結ぶ瞬間かもしれません。
書中では、この瞬間を「プレゼンス」(Presence)と呼んでいます。
そして、
プレゼンスが起こるまでの探究を「
センシング」。
プレゼンスを起こす行動を「
プレゼンシング」。
その後に何かを形作る行動を「
リアライジング」と呼んでいます。
さっきの、話しが盛り上がって、「次になにやろう」と同様な気もします。
出現する未来、英書名はPresenceです。
日本でも非常になじみのある仏教の考え方をベースとして、今日本に逆輸入といった感じです。
仏教的な考え方や禅のような瞑想をベースにしているということは、次世代の組織力強化のヒントは私達の身の回りに落ちているのかもしれません。
そんなことを考えました。
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