「間が悪い」とか「間が持たない」、「間」にまつわる言葉が割合にあります。
良い意味の言葉が不思議と少ないように感じます。
さて、その「間」をたすける仕事があります。
『
幇間』 です。
太鼓持ちとも言います。
テレビの時代劇や小説で出てくる太鼓持ちは、人を持ち上げて妙にへこへこした態度、といった描かれ方をしています。
現実には、そんな幇間は3流であり、揶揄された描かれ方ということのようです。
明治初期には、300人からいた幇間も今は関東に数人、関西に1人とのこと。この芸が途絶えるのも悲しいですが、時間の問題かもしれません。
その太鼓持ちの方になる本があります。
表題の『
「間」の極意』です。著者は、
太鼓持あらい さん。芸名です。
お座敷遊びと言えば、芸奴や舞奴そして幇間といったイメージがぼんやりとあります。
そしてお客さまのお座敷でひとときを過ごすわけです。
間のたすけ方、極意がいろいろあります。その一部を、
・人の心をつかむ、というより人の心にかなうように。
・心の兜を自分から脱いで、鎧を脱がせる
・何を言おうとしているか思いをはせて話しを聞く
・太鼓持ちは、お客さまが「白」と言えば鴉でも白。「でもお目のあたりは黒うごうざいますなあ」
・やるときは一生懸命、結果は万事鷹揚に
・ドキドキして怖いのは当たりまえ、ドキドキしなくなった方が怖い
・「間」が空くことが怖いのは、自信がないから
・「せずの間」、メリハリで間を掴む
・手っ取り早く「間」を掴むコツ、とにかく気配り
とにかく、場を人を観察しています。そして謙虚です。さらに我は出ませんが自分があります。
好きで幇間という商売を営み、人や場の間をたすける極意が書かれています。
間を助けるどころか、読むことも助けています。
読みやすい一冊です。
江戸あたりからの、人と人の間を行き来するコミュニケーション、良い間への極意が気になる方にはお勧めです。
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