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経営コンサルタント武沢が、これまでの経験をもとに、中小企業の経営者を支援しています。・・・がんばれ!社長
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続・社長がやめる日

2007年06月15日(金)
『続・社長がやめる日』


●さて、前回は「社長がやめる日」と題した記事をお届けしたが、今日はその続き。

私が書いているメールマガジン『がんばれ社長!今日のポイント』では、時々読者アンケートを実施してきている。三年前のある日に行ったアンケートテーマは「社長がやめる日アンケート」。

●次のような質問をした。

1.あなたは社長を辞める日を決めていますか
  はい いいえ 考えたことがない

2.辞める日を決めるべきだと思いますか
  はい いいえ 何ともいえない

3.あなたは社長を退任するための基準をもっていますか
  はい いいえ

4.あなたの会社では過去3年間、次のうちどのような業績ですか
  絶好調 好調 横ばい 不調 絶不調

5.あなたの会社では後継者を決めていますか
  はっきり決めている ほぼ決めている 決めていない

6.「1」で「はい」の方・・辞めたあとのプランをお持ちですか
  はい いいえ 考えたことがない

7.「1」で「はい」の方・・なぜ辞める日を決めましたか
  他にやりたいことがある 後継者・会社のため  その他

8.社長以外の方への質問
  あなたの会社の社長は、辞める日を決めていますか
  はい いいえ わからない

9-A.あなたは、社長が辞める日を決めておくべきだと思いますか
 (※社長職以外の方だけお答えください。)
  はい いいえ わからない

9-B.それはなぜですか(※社長職以外の方だけお答えください。)

10.その他、これに関するあなたのご意見や事例などお聞かせ下さい。

11.最後に、あなたの氏名を著作に公表することに 
  同意する 同意しない

●そして、このアンケートを集計した結果、実に驚くべき結果が出たのだ。以下、その概要をお伝えしたい。

◆アンケート有効回答数 176名(男女比 93:7) 

<主な属性>
・回答者の役職・・社長152名(86%)、役員20名(12%)、非役員4名(2%)
・業種 上位3業種 サービス業(42名)、建設業(18名)、 小売業・製造業(15名)
・回答者の年齢層 30代(35%)、40代(33%)、50代(22%)、他
・回答者の従業員数 30人未満の企業が全体の77%を占めた
・回答者の年商   10億円未満が全体の86%を占めた
・回答者の社長歴  5年以下の人が過半数を占めた。意外に若い。
・回答者の経営スタイル 同族経営(65%)、非同族経営(35%)
・社長の種類    創業社長(52%)、非創業者(48%)

ここまでは回答者の属性だが、その意識や意見は注目に値する。

●あなたは社長をやめる日を決めていますか?

・はい       96名(55%)
・いいえ      56名(32%)
・考えたことがない 24名(14%)

なんと55%もの人が「やめる日を決めている」と回答した。私の事前予測では、決めている人は全体の3%程度だろうと思っていたが大きく覆された格好だ。そして、やめる日を決める人の圧倒的多数が、自身の年令を基準に定めている。

●「今回のアンケートに触発されてやめる日を決めた」という声も複数あったが、それにしても、これが現代の社長の一断面である。
次に、やめる日を決めている社長と、決めていない社長とでは、企業業績や後継者選びにどんな違いが出るものかを探ってみた。ここでも面白い結果が出た。

まずは、
<回答者全体の業績>
 絶好調(7%)、好調(38%)、横ばい(28%)、
 不調(18%)、絶不調(9%)

全体としては、好調組の方が不調組を19ポイントほど上回っている。
これを日本の縮図とみるのは危険だが、「がんばれ社長!」の頼もしい読者像が浮かんでくる。

つぎに、
<やめる日を決めているグループの業績>
 絶好調(10%)、好調(42%)、横ばい(26%)、
 不調(16%)、絶不調(6%)

<やめる日を決めていないグループの業績>
 絶好調(4%)、好調(30%)、横ばい(36%)、
 不調(21%)、絶不調(9%)

この結果を見る限り、明らかにやめる日を決めているグループの方が業績が好調だということがわかる。社長をいつまでやるのかという期限を設け、その期間内に全力投球することが好結果に結びついていると考えて良いのではないか。

●個人差があるので、ずばり何才まで社長をやるべきかは一概に言えない。だが、経営者として自らの社長定年を定めることには価値があると思う。
「私は一生現役でいくから生きている限り社長をやる」という人もいるかもしれないが、一生現役と一生社長とは別問題。
社長退任後のすばらしい現役人生を描くことの方が、一生社長の方策を描くより魅力的だと思うがいかが。

社長がやめる日

2007年05月24日(木)
●国内に300万社の法人がある。同じ数の社長がいるわけだが、当然その中には風変わりな人がいる。

愛知県一宮市で刺繍加工の特許をもつL社。ここの経営者のライフスタイルがユニークだ。
兄・弟と社長が代替わりしてきたが、この兄弟、いずれも48才で社長を退任したのだ。

●あらかじめ、「社長の定年は48才」と内外に公約しそれを守った。
48才以降は一年間ほど国外で退職金をもとに悠々自適の時間を過ごし、50才目前にして帰国。またゼロから会社を立ち上げているのだ。

●その理由を弟のA社長はこう語る。

「武沢さん、一つの会社を経営するだけでは、狎れや慢心が出てきてけじめがつかなくなるでしょ。社長を退く時を公表しておいたほうが、後継者も育つし、自分も任期のなかでやるべきことに集中できる。」

●またゼロから会社を起こすことについてこう語る。

「家でも二〜三回立て直して初めて納得できる住まいが作れるように、会社経営でも同じだと思う。一つの会社経営で学習したことをもとにして、またゼロからビジネスモデルや組織づくりをしたいのだよ。今は中国の大連にパートナー工場をもって、L社の時とは別の事業スタイルで楽しくやってますよ」とイキイキ語る。

たしかに一理あって面白いではないか。

●また、サッカーのイエローカード、レッドカードのように、次のような基準を設けている飲食チェーンの社長がいる。

「二期連続赤字決算を出した時点で私のゲームオーバー。経営の才能がなかったと判断すべきだ。社長の椅子にしがみつかず、さっさと若手にバトンタッチする。本当は、四半期決算で二回連続の赤字でもそうすべきだと思っているのだが、まだそこまで宣言する勇気がなくて情けない」と語るのはW社長(55才、神奈川県)。

●こうした期限や基準を定めておくことはきっと有効に違いない。だが、この問題、答えはひとつではない。
あなたが判断し、決めるべきことなのだが、「一度も考えたことがない」というのでは心もとない。

社長みずからが緊張感をもって会社経営にあたるうえで、こうしたやり方があるということをご紹介したまでだ。

●さて、あなたは次の質問にどう答えるだろうか。

・今の会社の社長をいつまでやるのか決めていますか?
・今の会社の社長を退任する基準を決めていますか?
・それらを決めておくべきだと思いますか?それとも決めるべきではないと思いますか?
・それはなぜですか?

●あなたがどう回答するか私も知りたい。きっとあなたもこの調査結果に関心がおありだろう。

才能以上に大切なもの

2007年05月18日(金)
●理想の上司像が雑誌などで発表されるが、ある時はスポーツ監督、ある時は有名俳優などが登場する。そうした理想の上司像をみていて感じることは、若い人たちは、ある程度上司に対して厳しさを求めているように思える。
なのに、昨今の若いビジネスリーダーの多くは、後輩や部下から好かれようと努力するあまり、“人気者”になることはあっても尊敬されることはない。
当然ながら、「人気者=尊敬される人」ではない、ということだ。
とりわけ経営者は、部下を使って目標を達成する職業である。だったら尚更、尊敬される人物になる必要があるのだ。

●尊敬されるリーダーの条件とは何か。

・部下に関心をもってくれる人
・高い目標にひたむきに挑戦し続ける人
・人間として筋が通っていること
・人間的な魅力があること
・親分肌な人柄

・・・などなど列挙していけば何十項目も出るだろう。いや、もっとあるかも知れない。

●かのドラッカー教授は、リーダーの資質の中で、あるひとつの要素が欠けていたらその時点ですでに失格だと言う資質があると語る。その資質とは、「真摯さ」であると。

これがなければリーダー不適格であるとして、次のように述べている。

・・・
彼らは、高い目標を掲げ、それらの目標が実現されることを求める。
だれが正しいかではなく、何が正しいかだけを考える。自分自身、頭が良いにもかかわらず、頭の良さよりも真摯さを重視する。

 つまるところ、この資質に欠ける者は、いかに人好きで、人助けがうまく、人づきあいがよく、あるいはまた、いかに有能で頭が良くとも、組織にとっては危険な存在であり、経営管理者および紳士として不適格と判断すべきである。
経営管理者であるということは、親であり、教師であるということに近い。そのような場合、仕事上の真摯さだけでは十分ではない。人間としての真摯さこそ決定的に重要である。
・・・
※『現代の経営(下)』(ドラッカー著 ダイヤモンド社)250頁より

●いやぁ、きびしい。
広辞苑によれば、真摯さとは「まじめでひたむきなさま」とある。
満潮の波が、ヒタヒタと波打ち際に打ち寄せてくるようなひたむきさで目標や目的の実現に立ち向かうことが大切なのだ。

●このような真摯さは、どのようにしたら修得可能だろうか。もし世の中に、「真摯さ修得講座」というようなセミナーがあれば受けてみたい気がする。
だがあいにく、ドラッカー教授は、「真摯さは備わっているべき資質であとから学ぶことができない」とも言う。

●そのあたり、私も同意見である。

真摯さとは、誰かから与えられるものでもない。リーダーに就任したことから生まれる自覚によって真摯さが出てくるものでもない。人として、どんな仕事をしていても、どんな会社で働いていても、どんな権限や責任があってもなくても、仕事に対する真摯さの有無はいつでも個人についてまわっているものだ。

●つまり私たちは、もっと真摯さ尊重すべきだろう。ウラオモテなく誠実に一貫して高みに挑み続けるような仲間こそ、人材としてパートナーとして、近くに迎えるべき対象と考えよう。

もちろん、経営者であるあなた自身に真摯さが必要なのは言うまでもない。

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