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値引きするなら、「おまけ」付きでサービスしましょ

2008年04月25日(金)
マクドナルドの子供向け玩具付きメニュー
「ハッピーセット」は、1年間で1億個を超える売れ行きだそうだ。

なんとこの数字は、対象となる3〜9才の子供達が、
一人当たり10個買った計算になるという。

玩具に、子供だけでなく大人の心に訴えかける
キャラクターを選んだことがよかったらしい。

玩具が付いていても、他のセット商品と同様に、
単品ごとに注文するより安くなるような価格であるので、
買う立場から見れば、玩具は「おまけ」といえます。

このような「おまけ」付きビジネス。
古くから、菓子の販売に使われてきましたが、
「おまけ」に切っても切れないのが人気キャラクターです。

日本のテレビ草創期、国産初のテレビアニメを登場させた手塚治虫氏。
1963年に放映されたアニメ「鉄腕アトム」
みんなの期待とは反対に、ブラウン管に映し出される、
その「絵」は、ほとんど動きませんでした。

「パンチは腕から先しか動かない」
「車は右から左に動くだけ」
「アップの顔のまま数秒間」

「この程度か…」同業社の間では、こう囁かれていました。

これからのアニメのためと、赤字を覚悟で製作を引き受けたものの、
1本作れば100万円の赤字。
ディズニー映画であれば2万枚近くの絵が必要なところ、
その10分の1の枚数で作る。
それでも、アニメーターには通常の5倍以上の絵を
描かなければならなかったのです

その後も、手塚氏のアニメの制作会社「虫プロ」の経営状態は
安定することはありませんでした。
テレビ局からの制作費は、経費を大幅に下回っていて、
絶えず赤字状態であったのです。
赤字を手塚氏本人の原稿収入で補っていたものの、
とうとう「虫プロ」は73年倒産してしまいます。

手塚氏が、収入を補うために考えたもう一つの方法は、
アニメ放映による関連商品の販売や海外へ輸出することでした。
著作権はテレビ局に売り渡さず、「版権」として自社が管理して、
積極的に利用したのです。
こうして苦肉の策として考え出された、「版権」ビジネスは、
テレビアニメのビジネスの定番となったのです。

ところで、この「おまけ」。
当然、制作する原価が増えてしまいますが、
お客様の立場から見れば、「おまけ」の売価分の価値があるので、
その分の割安感…値引きしてもらったのと同じ効果があるのです。
つまり、売る側では原価分の負担で、売価分の値引きが出来るのです。
お客様にとって、プレミアが高い「おまけ」であればあるほど、
この効果で売上を伸ばす仕掛けとなるのです。

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「リアリティ・ショック」は避けては通れない道!

2008年04月18日(金)
この時期になると、早朝と夕方、決まって事務所の前を
十数人のダークスーツの一団が通り過ぎる。

革靴の歩き方にぎこちなさが残り、不似合いなスーツ姿は、
たぶん新卒の新入社員だろう。
どこか近くの会社で、研修でも受けているのか。

ガヤガヤと騒ぎながら歩いていた姿は、
桜が散る頃には寡黙な集団へと変わっていく。

新入社員研修が進むにつれ、就職活動や業界の本を読み、
思い描いていた理想の職場と、広がっていく現実とのギャップ。
また、それまでの生活との余りの違いに、
社会人としての熱い想いも消え去ってしまう新人達は少なくは無いでしょう。
このような現象を「リアリティ・ショック」と言いますが、
ビジネスで新しい分野へ足を踏み入れる場合にも、
理想と現実のギャップに悩まされることは無縁ではありません。

戦友である、県の体育課に勤める友人から
「運動靴」を作ってはどうかと薦められ、
この道に入ったのがアシックスの創業者 鬼塚喜八郎氏です。
意気揚々と見本を問屋へ持ち込んだところ、商品を見るどころか、
話も聞いてもらえず門前払い。

同じような日が続き、そのときに初めてブランドというものの
価値の重さを知ったのです。
ミズノをはじめとする、大手メーカーの勢力が野球、テニス、
ゴルフに渡っており、社員数名の会社には、
到底太刀打ち出来る状況ではなかったのです。

鬼塚氏が決めたことは、一点に集中して力を注ぐことでした。
そして、まだ大手が取り組んでいないバスケットシューズの生産に、
全精力を集中させたのです。
また、問屋での取引がダメなら、バスケットをやっている人達に直接
商品を見てもらうことでした。
そして、各地のスポーツ店と学校へ見本を持って営業に回ったのです。

創業して6年後には、バスケットシューズはトップ商品に育っていました。
大手メーカーの倍の値段もする、オニツカ(アシックスの前身)の
バスケットシューズを、選手は競って買ってくれたのです。
その理由は、値段は高くても、モノがよく、性能が飛びぬけていたからです。
選手は値段より、履き心地がよく、思うように動けることを望んでいたのです。
彼は次に、マラソンシューズの開発に挑戦します。
ひとつの商品分野で、市場シェア50パーセント以上になるまで
持てる力を集中し、その分野でトップとなる商品を作り上げる。
そして、次のスポーツシューズに力を移していく。
こうして、オニツカはスポーツシューズの総合メーカーへ育っていったのです。

「こんなお客様が買ってくれる」
「こんな商品が売れる」
「このルートへ売ればいい」

事業を始める前に予想していたコトが、
そのまま順調に進むことは滅多にありません。
逆に、方向転換を強いられることの方が多いのです。
新しいビジネスは、試行錯誤の連続であるといっても
言い過ぎではないくらいです。

また、方向転換するには、たくさんのエネルギーを費やしますし、
大きな損失も発生します。
よって、最初から的を広げすぎず、出来るだけ小さい的を狙い、
その分野で安定した経営を早く作り上げることが大切です。

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Posted by いい顧問 at 19:02  / この記事の詳細
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「在庫」「売掛金」ゼロの現金商売が理想形

2008年04月10日(木)
他人(ひと)と同じでは気に入らない…
違ったところばかりに目が向く…
当然、周りとは反りが合いません。

しかし、ただの「あまのじゃく」ではないのです、
一本筋が通っています。
それが高じて、今では預金が100億円の安定経営!

大学を卒業して暫くして、靴の卸売り問屋の営業マンとなるのですが、
営業成績は優秀である反面、とにかく上司に物申す。
あるとき、長い出張明けで会社に戻り、出張報告と合わせて、
会社の問題点を社長に意見したところ。

「明日から来なくていい」と三行半。

そんなことがきっかけの、独立開業。
業界の古いやり方を、一つずつ打ち破りながら、
独自の販売形態を築き上げ、
今では年商と同じ額の預金をもち、安定経営を続けている、卑弥呼の創業者
柴田一氏です。

安定経営の原動力となっているのは、柴田氏が目指す「売り切る経営」です。
デザインした靴は、その靴の旬の時期が来るまでに売り切ってしまい、
余分な在庫は一切持たない。
「売り逃し」よりも「売り切れ」を優先するのです。
しかし、「販売」と「在庫」を両立させるため、
ブランドのターゲットとするお客様を絞込み、
ニーズを掴み取ることに細心の注意を払うことを忘れません。

そんな考え方の原点は、幼少時代から手伝っていた家業からきています。
彼の両親は魚市場で鮮魚の仲買人をしていましたが、そこでは「現金取引」、
「売り切り」だったのです。
つまり、その日に仕入れたものは、売り切ってしまう。
翌日に在庫は残さない…いえ、残せないのです。

そして、良いものを仕入れれば、高い値段で売り切ることが出来るのです。
コツはお客様はどんなものを欲しがっているか、
心当たりをつけて仕入れることです。

また、柴田氏は「売り切る経営」を貫徹するため、
取引する小売店に対し、業界では考えられないくらい厳しい条件をつけます。
「専用の売場(コーナー)確保」
「本部一括仕入禁止」
「売場責任者が仕入する」
「特別注文禁止」
など…

過剰の在庫を持たなくて良くなると、保管場所もいらなくなるし、
売れ残り品を処分するためのバーゲンをする必要もなくなり、
余分の在庫分の資金繰りのため借入もなくなります。
「売り逃し」の売上と「売れ残り」の在庫のバランスの見極めが、
安定経営への分かれ目になるといえるでしょう。

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Posted by いい顧問 at 18:16  / この記事の詳細
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近江商人の心得は、バームクーヘンの年輪のように広がっていく!

2008年04月04日(金)
大阪のある百貨店の地下売場に、行列が出入り口の外にまで伸びる、
お菓子売場がある。
そこで売っているのは、目の前で作り上げるバームクーヘンです。

私がその事を知ったのは、近江八幡にお住まいのお客様が
手土産に持って来てくれたことがきっかけ。

「わざわざ、大阪に寄ってから…??」
「いえいえ、近江八幡に本店があって」

「近江八幡!?」

関西圏にお住まいでなければ、なかなか正しく読めない。
正しくは「おうみはちまん」と言うのだか、
「おうみやはた」や「おうみやわた」と読まれることが多いらしい。

滋賀県の琵琶湖の湖東にあり、古くは、城下町として栄え、
大丸、高島屋、西武など、全国で活躍する近江商人を
生み出した土地の一つでもあります。
行列の出来るバームクーヘンの会社の本店もここにあり、
先人たちの心意気を受け継ぎ頑張っておられるのです。

建築家を志す青年、W・M・ヴォーリズ氏は
キリスト教の伝道のため日本を訪れます。
そして、近江八幡の商業学校の英語教師に就いたことから、
その後同市の発展に深く貢献することになるのです。

放課後のキリスト教の伝道活動が仏教の信者からの反発に合い、
短くして教師の職を失ってしまうのですが、
自分を信じてくれる人達の気持ちに応えるため、
その地に留まることを心に決めたのです。

教会の建築資金の得るため、かねてから心得のある
建築の道に足を踏み入れます。
彼は建築事務所を設立して、教会やキリスト学校などの設計を
次々と手掛けていきます。
それらの建物は「ヴォーリズ建築」と呼ばれ、
大丸心斎橋店や山の上ホテルなど、今でも名建築として残っているのです。

彼の挑戦はとどまることを知らず、アメリカの会社から
皮膚薬「メンソレータム」の日本での販売権を譲り受け、
新聞を使った大々的な宣伝を行い販売網を広げていくのです。
また、私立の結核療養施設を開設することに始まり、
幼稚園の開園、図書館の運営など医療、教育、文化事業と
事業を拡大していくのでした。

これらの事業は、単に利益を目的としたものではなく、
その活動を通じてキリスト教精神を実践するものでもあったのです。
夢のような理想を追いかけたり、
周りからの寄付頼みの運営をするのではなく、
事業と伝道活動を見事に両立させた手腕は見事であります。

近江商人の心がけ「買い手良し、世間良し、売り手良し」の
「三方良し」は、海を渡り日本にやって着た
青い目の青年にも伝わったのでしょう。

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