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鈴木 進介
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発明ではなく発見が大切

2007年06月18日(月)
新規事業のコンサルティングをしていると、何か新しい企画を生み出さなければならないという強迫観念に捉われている人によく出会います。「新規事業=画期的なアイデア」というロジックで物事を捉える人という意味です。これはコンサル先でも、セミナーでもよく言うことですが、目新しさがビジネスにとって重要なのではなく、その後の経営力や継続性こそが勝負を決めるということを忘れないで欲しいと思います。

世の中にないアイデアは、本当に天才的に着眼できたのか、他社はニーズがないからそもそも参入しなかったのかは分かりづらいものです。しかし、我々はあくまでもビジネスをしているのであって、アイデア自慢大会をしているのではありません。そのため、あまり新規事業といえども、画期的なアイデアを求めないことが大切になってきます。

実は、新規事業の企画で大切なことは、発明ではなく”発見”なのです。もちろん、気づきという言葉に置き換えてもいいかもしれません。例えば、ビジネスにおける新しいプロセスを発見する、モノづくりであれば新しい素材や工法を発見する、顧客の困りごとを発見するなど、発見こそが企画のベースになっているわけです。あくまでも、発明ではありません。

また、発見する量が蓄積されたところに問題意識が加わって、はじめて画期的なアイデア(発明と一般的に思われるもの)が生み出されると言うのが、本来の姿ではないでしょうか。「発明をするな!発見をしろ!」これは、私の企画のポリシーでもあります。ビジネスとは、発見の数が多いほうが、新規事業に限らず、勝負に強いということを覚えておくといいでしょう。


独自のMBA

2007年06月15日(金)
4fa69a7d.jpg最近の私は、「パタゴニア」の創業者が書いた本「社員をサーフィンに行かせよう」を読んで、まだ余韻に浸っています。同社はアウトドアグッズメーカーというだけではなく、環境保全やその理念に対する取り組みが世界的にも有名な会社ですが、同書では理念だけではなく、経営スタイルに関しても語られています。その一つで、私が印象に残ったフレーズ、それは”独自のMBA”スタイルという部分です。

MBAといっても、「Master of Business Administration(経営学修士号)」ではなく、「Management By Absence(不在による経営)」のことです。パタゴニアの創業者はこう言います。「私は、自ら自社製品を身につけてヒマラヤや南米の極限環境でフィールドテストをするだけではなく、外の世界の人間として、新しいアイデアを持ち帰る役目がある」と。。

つまり会社には、誰か外にいて、世の中の温度を体感する人間がいなくてはならないというのです。これはとても重要な示唆を与えてくれますね。頭では分かっていても、腰が重たい経営者が多いもの。それでは井の中の蛙になってしまうわけです。私の昔のクライアントでPCの周辺機器開発会社の社長も、年間の半分以上は海外でネタを探している。

サザビーの創業者も半歩先のライフスタイルを日本に紹介するために、ずっと海外でネタを探しているといいます。つまり不在による経営を目指すことでカリスマに頼らず、常に外の息吹を感じ取れる経営を目指そうというのです。私の「セミナー」にも気づきを外にもらいにきましたという社長さんが多いですが、経営者の仕事とは、不在にしてでも外で気づきを得ること。これも一つの大きな役割だと私は思います。


トイレの神様

2007年06月14日(木)
今までも、このブログでトイレ掃除の効用については書いてきました。あまり書きすぎるとオカルト的に思われるので、程ほどにしておきますが。あるとき、私はクライアント企業とミーティング中に、トイレ掃除の話になって、ふとクライアントである社長に聞いてみました。「御社の営業マンで成績がトップ10の人はどんな性格ですか?整理整頓は出来ていますか?ひょっとして、トイレ掃除している人はいないですよね?」と。

すると返ってきた答えにとても驚きました。なんと、ベスト3まで上位3名は、競って入社以来、事務所のトイレ掃除をしているというではないですか!しかも、そのために朝の出勤の早さを競い、気合を入れてから営業に出るとのこと。逆にトイレ掃除にありつけない日は、調子が出ないそうです。ちなみに、社長からは一切掃除の命令を今までしたことが無いそうです。いわば、入社以来(中途)勝手に掃除を始めていたと言います。

これは偶然の一致といえば、それまでかも知れませんが、トイレを磨けばお金が入るという説。ここでも裏付けられました。もちろん、磨くことが縁起がいいのではなく、磨くという行為に、「感謝や頭を下げる、人の嫌がることを率先して行う、物事を大切に扱う」など、人生で大切なエッセンスが含まれていることに意義があるのです。お金を目的にトイレを磨くのは罪悪感があるという人もいますが、キッカケは何でもいいでしょう。

まずはやり始めることに意味があるのです。そして継続に意味があるのです。もちろん、罪悪感を持ちながら始めた人でも、継続しているうちに、それが自分のものとして自分に入ってきます。私は完全な無宗教論者で、どちらかと言えば嫌いなほうですが、トイレ掃除の効用だけは信じています。実際に過去に幾度と無く成果も体験していますし。トイレ掃除の時間だけは自分と素直に対峙できる貴重な時間だと考えて、今後も継続していきたいと考えています。


Posted by 鈴木 進介 at 15:39  / 人生哲学  / この記事の詳細
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運なのか自分なのか

2007年06月13日(水)
先日記述した松下幸之助氏の言葉より第二弾。また今日も私の心を打った言葉を紹介したいと思います。幸之助氏の発想は、運と自分の関係についてこう述べます。「何かに上手くいったとき、それは運が良かったからである。そして上手くいかず成果が悪かったとき、これは自分が悪いからである」。一見すると、当たり前のことを言っていますから、何の含蓄すらないように思えます。

しかし、皆さんはこの言葉の意味が分かりますか?そしてこの通りの心の持ち方をしていますか?普通は逆ではないでしょうか。上手くいった時は自分のおかげで、上手くいかずに成果が悪かったときは、運が悪いと。違うんですよね。もちろん、頭では幸之助氏の言葉を理解できても、現実的には運と自分との関係を都合のいいように解釈してしまうものですね。

実は、この幸之助氏の言葉や発想方法の裏側には、「日々感謝」するという気持ちがこもっているように思えます。成功したのは自分が頑張ったからだと思いがちになります。しかし、日々感謝する気持ちを持っていれば、そんなことは思いもつきません。むしろ、恐縮して、まずは感謝第一、そしてまわりの人のおかげで今の自分があることを冷静に捉えるようになる。これが本来、人として美しい姿ではないでしょうか。

都合の悪いことは、運という言い訳の便宜を利用し、都合のいいことは自分の手柄のように感じてしまいます。これでは社会というものが、そもそも成り立ちません。あくまでも、上手くいくときは運がいいから、上手くいかないときは自分が悪いから。ただ単純にそれだけのことなのです。人として成長する真理とは、当たり前のことを追及することに他ならないと私は思うのです。


Posted by 鈴木 進介 at 08:41  / 人生哲学  / この記事の詳細
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ゼロからの発想

2007年06月11日(月)
4fd31df7.jpg私が最も尊敬する人物「松下幸之助」の著書は繰り返し読むことが多いのですが、中でも「成功の法則」という本は実に分かりやすく体系だっていて嬉しい。その中でも、幸之助氏のエピソードで最も印象的なものがあります。これは、「仕事というものは時にゼロからの発想をしなければならない」という教訓が入ったものです。

昭和36年頃、松下通信工業がカーラジオをトヨタ自動車に納めていました。ところが、トヨタから即刻5%値下げして、さらに半年間で15%も下げて、合計で20%も値下げして欲しいという申し入れが来たと言います。貿易の自由化でアメリカに勝つにはそれくらいが必要だと言うのです。しかし、ただでさえ3%しか利益がないのに、その要求を飲むと大変な赤字になるので、松下側は困り果てていました。

ある日、偶然会議に参加していた幸之助氏は、こう言います。トヨタの要求は厳しいが、将来の日本の自動車産業を考えるなら、要求をそのまま聞こう。できなければ、うちもトヨタも成り立たず、国も成り立たなくなる。一企業の立場を超えて、国のことを考えて頑張ろうとまで言います。その代わり、既存の商品は無かったこととして、全くゼロから作り直せという命令が。。。

この結果、20%安くしても、なお10%の利益が出る商品が完成したと言います。このエピソードは、時には既存の商品や現状というのを全く忘れ、ゼロベースで物事を考えることがいかに大きいことかを教えてくれています。何かに行き詰った時に制約条件を全て取っ払って発想すること。これは本当に必要なことだと思います。私は、相変わらず松下幸之助氏には脱帽の毎日です。^_^;


ブランドの難しさ

2007年06月09日(土)
b1769fd8.gif先日、上場を目指しているレストランの事業計画の作成支援の案件で、ミーティングをしてきました。ここでの議論中、業態別にブランドをどう使い分けるかという話にも話題は及びました。販路別に様々なしがらみの中で、ブランドを変化させていかなければならないことや、ブランドの浸透を優先させるために単一ブランドを徹底するのか、マルチブランドで広く訴求していくのか。これは、かなり難しい議論でもありました。

後発や業界で三番手以降の場合、またはプランドが浸透していない会社のブランド戦略は、余程緻密に立てなければ、勝ち残っていくのが難しいという現実もあります。私の好きな自動車メーカーのアウディもブランドの部分では色々と格闘しているようですね。競合となるメルセデスはコンサバ系、そしてBMWはややアグレッシブなスポーティテイストを入れたプレミアムブランド。

そんな中で、アウディはよりスポーティーな部分を訴求するブランド構築を図ろうとしています。アウディのブランド戦略に関しては、「マーケティング部長のインタビュー」に動画での紹介も含めて詳しく掲載されていますので、そちらをご参照ください。ブランドの定義も大事ですが、そもそも原点としてアウディらしさとは何かを追求していくことが、より分かりやすいポジションの獲得になるのでしょう。

ブランドとはロゴマークのことだけを意味しません。ロゴマークはシンボルではありますが、歴史、価格、品質、ビジュアルイメージ、その他複数の要素の複合体が顧客との絆の象徴となって統合されたものがブランドとなります。BtoB企業もBtoC企業も問わず、”あなたの会社ならでは”と言われる価値を追求し、独自の顧客との絆を築きたいものですね。


クレームに答えるな!

2007年06月08日(金)
最近、クレームに関して知人とお話しする機会がありました。ある金融機関の支店長さんの話。営業同行で真っ先にクレーム案件の顧客企業を訪問したときのこと、散々顧客は感情的に文句を言って冷静に落ち着いた時に、一言言われたそうです。「俺も色々と言ったけど、別に貴社と喧嘩をしたいわけじゃない。これからはもっと強い結びつきを持ってくださいね、支店長さん!」と。

よくクレームの後は、絆が深まってお付き合いが余計に深くなると言われますが、これもまさにその典型例です。でも、クレームが更なるクレームを呼ぶ場合があることも事実です。クレームはどうすればおさまるのでしょうか?もちろん解決策を提示することが大前提ですが、その前に、自分の立場を主張したり、いたずらに謝罪だけを繰り返してはいけません。

まずは”聞き役”に徹することです。まさに前述した支店長の事例は、これを実践して成功した例と言えます。あるコールセンターでは、オペレーターに対して、クレーム客に対する答え方を教育するのではなく、よく聞いてクレームを吐き出させる方法を教育すると言います。つまり、まずはクレームを吐き出させるために、聞き役に徹することが、一番クレームを沈め、絆を深める方法だとも言えます。

クレームに答えるのではなく、顧客が気持ちよくクレームを言える効果的な質問を投げかけること。そして、気持ちよくクレームを吐き出してもらうこと。ここからが、本当の意味でのクレーム解決をはじめとするクレーム対応業務の始まりとなります。感情的になっている相手には、まずは効果的な質問を投げかけて、聞き役に徹することを恐れないようにしましょう。それが、まさに最適解なのです。



島田紳助の成功哲学

2007年06月07日(木)
762c977e.jpg島田紳助が最近出した書籍「ご飯を大盛にするオバチャンの店は必ず繁盛する」を読みました。読み始めて2時間程度で読めるので、とってもお手軽でした。中身は島田紳助のエッセイというよりは、完全なビジネス書として読めます。皆さんご存知のとおり、島田紳助は飲食店や不動産投資などのサイドビジネスを広範囲に展開していますが、その経験に基づいたビジネス哲学なので、なかなか読み応えはありますよ。ちなみに、投資を除くサイドビジネスでの失敗経験はゼロだそうです。

私は、なぜ島田紳助が成功したかが、同書を読んでみて分かりました。それはビジネス上のテクニックでも、商才があったからでもありません。彼が心底自分と関わる他人の幸せを願い、それを追求している”人間好き”だからです。よくビジネスは人材が全てとは言いますが、その多くは建前で終わっていることが多いものです。しかし、それを素直な気持ちで徹底できるかどうかに、実は成否がかかっているのです。

最近は、従業員満足なくして顧客満足などないので、従業員のモチベーションを上げましょうと説く学者やコンサルタントが多いもの。そしてまた、モチベーションの上げ方などというテーマの書籍も多く出版されています。しかし、そんなの読んでも全く意味がないと私は思うんですよね。そんなテクニック的に学んでも人の心は動かせませんよ。

それこそ、心底従業員の幸せを自分の喜びとし、お客さまの喜びや悲しみを素直に自分のものと出来るかどうかが大事だと思うのです。まさに、それを経営者として自然と出来ていた部分に、島田紳助の成功が隠されているのではないかと私は読み解いてみました。同じく芸能人本ですが、経営者島田紳助を経営者みのもんたの「義理と人情」という本と比較しながら読んでみると、意外に面白いですよ。おすすめです。


Posted by 鈴木 進介 at 13:35  / 仕事の風景  / この記事の詳細
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情報は人からが一番

2007年06月06日(水)
昨日まで1泊2日の東京出張に出ておりました。振り返れば人から多くの気づきを得ることばかり。初日一発目のアポは、弊社のパートナーコンサルの紹介で、一流企業ばかりが会員の、とある社団法人から研修を面談30分で受注!受注スピードが一番速かったですね。次に向かうは大手ソフトウェア開発会社。以前より情報交換を続けてきましたが、脱・請負をいかに図るかで2時間も議論に。そうこうしているうちに、次のアポには普通に遅刻。

といっても親友7名で飲み会でした。最後は4名で3時まで歌舞伎町で深酒を。翌朝は、WEBマーケティング会社でお付き合いのあるMさん、そして社長とのご挨拶。続いて、新宿駅でランチをしながら、家具製造会社のFさんと再び情報交換。少し無料アドバイスし過ぎたかな?まぁ、いいや。二日酔いの日は、おにぎりが最高においしいですね!

駆け足で新横浜に向かって、新規案件の面談へ。事業計画書の作成を手伝って欲しいとのこと。う〜ん・・・ゴールのイメージのすり合わせが必要ですね。新幹線に飛び乗って帰阪してからは金融機関との勉強会。今後コラボをしてお仕事をしていきそうです。こんな感じで、二日間は駆け足で、多くの情報と気づき、そして少しの仕事を得てきた出張でした。

ところで、情報はやっぱり人からの情報が一番ですね。ネットや書籍は一次情報であって、あまり使えません。つまりこれは、インフォメーションに過ぎないということです。ビジネスには、それを加工したインテリジェンスこそ必要なのですが、それは人からしか得られないことを痛感した出張でした。皆さん、検索エンジンにお世話になり過ぎるのは慎みましょう!


Posted by 鈴木 進介 at 11:41  / 仕事の風景  / この記事の詳細
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時には論理を突き破れ!

2007年06月01日(金)
何が売れるかを論理的に考えて事業計画を作成していく作業。そしてまた論理的に事業計画を検証していく作業。よく見る新規事業開発の風景です。しかし、そもそも本当にその事業をやりたいのか?ワクワクするのかという素直な自分への問いかけなくして事業計画をつくって論理で物事を進めてもうまくいきません。なぜなら、そこに楽しさと魂が入ってないからです。

もちろん、作りたいものだけを作っていてはビジネスとして成立しない場合も多いことでしょう。しかし、時にはアップルやグーグルのように自由に発想して、自由にしたいことをする。それが結果として、世界にイノベーションを起こすことがある。こんなアプローチがあってもいいじゃないですか?何しろ、あのi-modeでさえ、開発時はマッキンゼーのコンサル連中に論理的に否定されていたくらいですからね。

ここで、日本人としてはじめてフェラーリのデザイナーになったことで有名な「奥山清行」氏の著書「フェラーリと鉄瓶」から奥山氏の言葉を紹介したいと思います。〜売れる事を第一に考えて企画すると、たくさんの矛盾を抱え込むことになります。未来の世界で何が売れるかなんて、本当は誰もわかるわけがないじゃないですか。〜

〜(中略)自分たちが本当に好きで作っていて、「自分でも買いたい」「売れなくてもいいから作りたい」と思いながら仕事をしているところは、みんながリスクを共有していると言えます。作り手に共通の信じるものがありますがから、結果としてできたものは必ず人の心を動かします。〜どうですか?世界をイノベーションする新規事業は、時にこんな論理を突き破ったところから始まる。私はそう思う時があります。


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