“Webデザインについて”の講師をさせて頂いたときに、参加者の一人がおっしゃった言葉が印象的です。
「わたしにはセンスがないから、デザインするなんて無理。」
そんな事はナイとわたしは答えました。まずは“らしさ”を考えれば良い、“らしさ”を感じる事が出来るように観察力を養えば良いのだと。
ちょっと想像してみましょう。例えばエステサロンのサイトらしいのってどんなの?IT企業だと?ラーメン屋さんは?・・・ちょっと考えてみると何となく思い浮かべられるイメージってあると思うのです。それは、観たことがあるからですし、自分の中で無意識の内に「らしさ」を感じ取って整理しているからだと思うのです。
デザインを生業にしている人だって、日々観察し吸収しようとしています。ゼロのところから突然天から降ってきたかのようにデザインが浮かぶのではなく、そこには何らかの
experience=経験と
source=源があるのです。良い映画を観たり、本や雑誌を読んだり、美術館に脚を運んだりetc. 意識して観ることでソースの蓄積となり、そしてその蓄積によって「デザインをするという作業」が出来るのだと思っています。
写真の左に写っているのは、わたしが初めて絵付けをしたキャンドル。白い何の変哲もないキャンドルでしたがシルバーのワックス(蝋)で絵付けをしたら、何となく豪華なキャンドル“らしい”雰囲気になりました。写真右は、箱根にあるガラスの森美術館のエントランスの門扉。このキャンドルの絵付けをする1年半ほど前に訪問したのですが、こうして写真を並べてみると、明らかにこの門扉のデザインが絵付けに影響していると思えます。
観察し吸収し、自分らしさを整理する。観察し吸収し、蓄積したものを発展させる。それがデザインの第一歩だと思います。同じモノを作ったらパクリですから、あくまでも「発展させる」ことが重要なわけですが。